CuraanaNow
「…………………………まぁ、いいか」
in:ブラックボード
右を見て、左を見て。…視線は下。
手を開き、閉じ、確かめるように幾度か動かす。
「…………あれ、」
そこでようやく、欠けた指の存在に気付いた。
「……なんで、」
左手の薬指が、綺麗さっぱりなくなっている。
何故。なぜ…ナゼだったか。
首を捻って考えてみても、心当たりがないもので。
in:ブラックボード
誰かにぶつかる勢いで何処かから走ってきた。
その表情には恐怖の色があり。
誰かに声をかけられる前に適当な路地に飛び込む。
奥へ、奥へ。
痛む頭を軽く押さえて、端により蹲った。
コートはいまだ、この手にないまま。
in:ブラックボード
クラアナ前、近づく度に心臓が跳ねる。
生きるためには進まなくてはならないのに。
ずっと、ずっと──恐怖している。
「…………ッ、」
結局、その場で暫く立ち止まって。
引き返すように何処かへ走り出すだろう。
in:クラアナ付近
声をかけないなら、こちらも視線を送るだけ。
ここでは視線を感じることなど常だろうし。
だから見守られていることも知らず。
もうひとつの思いだって。
暫くすれば、立ち去るだろう。
…ただ、これは返せるまでまた。ここに。
in:エンドボード
いつものコートはなく。
代わりに、誰のものかも知らぬそれを手にして歩いている。
ここに何度も来るのはあまり良くないと知っているが。
ふらふらと。彷徨うようにここに来た。
厄介事に巻き込まれる前に逃げるつもりではあるようだが。
in:エンドボード
体は、きっと熱を持っている。
傷口がズキズキと傷んで、それが呻き声となる。
確認するように触れるのであれば。
その頭にも殴打されたような跡があるのに気づくだろう。
黒髪は赤に濡れ、それは服にまで染みを作っていた。
どうしてここまでおりてきたのか分からない。
…無意識だったのだ。ここに来たのは。
誰の目にもつかず死にかねないような場所で。
ひとり、こうして地に伏していた。
持ち上げようとするのなら、特に抵抗はない。
代わりに小さな呻きを零して、顔を歪めるくらいだ。
その瞳はまだ、開くことはない。
in:エンドボード
眠る少年から、言葉はかえらない。
揺れる体に呻きを零し。
更に小さく、丸くなるだけ。
寒くて、熱くて。とても、苦しい。
ひとりはさみしい。…痛い。
けれど助けを求める相手もいないから。
1人で、こんなところで。力尽きてしまった。
in:エンドボード
かけられたコートの内で身動ぎをする。
時折、苦しげに吐息を零し。呻き。
うわ言のように誰かの名を呼んだ。
…それは音として頼りなく、とても静かなものだった。
in:エンドボード
辛うじて息はあるだろう。
寒さを嫌がるように丸くなるそれは、まだ生きている。
けれど、他者の存在には気づけない。
かけられたコートの存在にも気づかない。けど。
…少しだけ、寒さがマシになった気がした。
立ち去るのなら、コートの主を知ることはない。
起きた時にどうするべきかと悩む時が来るのは。
今はまだ語られない、別の時間のお話。
in:エンドボード
世界が傾いた。…なんて、馬鹿なことがあるか。
地に付す体に舌打ちを鳴らす。
そのまま丸くなって、ゆっくりと。
…ゆっくりと、暗闇へと 落ちた。
暫くは起きそうにもないが。
特になんてことはない、ひとつの日常。
in:エンドボード
ふらふらと、覚束無い足取りで歩く。歩き続ける。
コートをどこに置いてきたのか、酷く寒い。
不自然に揺れるシャツの袖が、左腕の欠損を意味して。
帽子には、赤色が付着している。
そのせいか酷く頭が痛くて。痛くて。…歪む。
視界と、表情。耐えきれないというように一度蹲る。…けれど。
直ぐにまた歩き出して、目的もなく 彷徨う。
…気持ち悪い。……死にたくない。痛い。……………。
暗くなる視界に頭を緩く振って。
すぐ近くの、路地に入り。足を引き摺るようにして、奥へと進む。
in:エンドボード
とんとん、と靴の先で地面を叩く。
あまり、行きたくはないのだが。
「……探しモノ、」
もしかすると、見つかるかもしれないから。
不安げに瞳を揺らしながら、中へと進む。
in:クラアナ付近
どうしようかと暫く考えて。
顔を埋める君の姿を見ながらゆっくりと立ち上がる。
伸ばした手はやはり触れることなく落ちて。
「……それ、持ってていーよ」
あげるでも貸すでもなく。
好きにしたらいいと言うようにコートを指差す。
多分、見えてないけど。
甘えるのが苦手かもしれない相手に。
あまり、無理に何かをしてあげようとするのは逆に良くないかもと。
そっと傍で何かをした後に。
引き止める声もないだろうからと、その場から立ち去るだろう。
in:ブラックボード
どうしてあげるのが一番だろうか。
…その答えはあるけれど、やっぱり自分には役不足だ。
チラと、辺りに視線を向ける。
こちらを見る輩はいるかもしれないが、質の問題がある。
出来ることならちゃんと相手をしてくれる人間の方がいいだろうと。
傍に座り、見上げるように君へと視線を移して。
「…なんか、出来ることあったらいいんだけど……な」
触れないように手を伸ばし。
ぽつりと、そんなことを呟いた。
in:ブラックボード
「……そっか、分かった」
辛いながらもこたえてくれる君に。
表情を緩めて笑みを向ける。
コートは貸したままでいいだろうと。
その場から立ち去ろうと足を動かしたが。
少し考えるように間を置いて。
「……誰かが来るまで、そばに居てもいいか?」
別に、何が出来る訳でもないけれど。
出来て手を握るとかだけど。…本当に、役不足だけど。
「…………まともなやつが迎えに来てくれたら、いいのにな…」
in:ブラックボード
嗚呼、と。その表情に頷いて。
「大丈夫、だけど。……大丈夫ではなさそう、だな」
残念ながら自分では役不足だろうと。
代わりに、拒まれないようであれば着ていたコートを君へとかける。
「……ごめんな、声をかけたのが俺で。
………。…誰か、呼んだ方がいい?」
と言っても、あてがあるわけではないのだが。
in:ブラックボード
「……なぁ、あんた。…大丈夫か?」
エンドボードでの探しモノの後。
今度はふらふらとブラックボードを歩いて。
それで、見かけたのが君だ。
少年は座り込む君の前に立ち、影を作る。
ちらりと、首元の傷跡も確認しながら、問いかけて。
答えを待つようにゆっくりと口を閉じた。
in:ブラックボード
「……見つかるわけ、ないか」
探しモノ、どれだけ探しても見つからない。
それでもまだ探し続けるのは愚か者だからで。
…足を止める。そろそろ、戻るべきかと。
それでも、もう少しだけ探しモノを続けるだろう。
in:エンドボード
歩く、歩く。諦めも悪く、探しモノを続ける。
こんなところにいるはずもないと感じながら。
それでも、探している。たったひとつのモノ。
in:エンドボード
大きめのコートと帽子を被った少年。
浮かない表情でクラアナ付近を彷徨いていることが多い。
ひとつめ
◇左手の薬指は、願いと共に"預けた"。ふたつめ
◇交流記録を随時更新予定。◇◆◇
PL情報:
何かあればしのり(@sinohnrt)まで。
イラストは餅だろ過様より。
3L、R18(描写不慣れ)、R18G全てOK。加虐・被虐OK。
文章において特にNGございませんが、大スカは苦手ではあります。
敵意を向ける等も流れによっては仕方ありませんが、RPの流れのみでしか受け取れません。
(PC同士のぶつかりは受け入れますが、PLでのぶつかりは嫌だなぁということです)
生意気というか口は悪い方かもしれませんが、弱い自分を隠すためです。