CuraanaNow
いいぞ、と言われれば、ん、と当たり前のように返事をする
「おれとおまえは一緒にいるのがいい
それでおまえは寂しくはないし、おれも悲しくならない」
あなたを腕の中に納めて、時折緩く背を叩く
「死なん程度に一緒に潜ればいい」
淡々と、抑揚のない声が宣う
in:クラアナ付近
「……」
「そうか、寂しいはないのか」
「よかった」
撫でる手を止め、じっと見つめて、瞬く
緩慢な動きで両手を広げ、あなたを懐に招く
「悲しい。から、おまえが近くに居ろ」
in:クラアナ付近
「……死ぬとまっくらになる
ひとりぼっちでなにもないところにいなければならない
死は寂しいものだよ」
あなたの髪を優しく撫でる
「死んでしまったミフユたちはきっといまもひとりぼっちでいるんだろうなァ」
要領を得ない言葉
実際どうか、は置いておいて、男の中ではそうなのだろう
「きっとおれは、それが悲しいんだ」
in:クラアナ付近
「あやまらなくてもいい。
どう頑張ったって死ぬときは死ぬ
ここはそういう場所なんだろう?」
揉んでいた手を頭の方へ。髪を梳く
「前のミフユが死ぬときに、そばにいてやれなんだ」
in:クラアナ付近
「そうか」
二人向かい合って首を傾げ、なんとも間抜けな絵面かも
「……ならやはり、おまえが死んでしまったのが悲しいのかもしれんな」
in:クラアナ付近
遊んでいる。やわこいねえ
「……」
「……?」
「おれは元気がないのか?」
さらに首を捻った
in:クラアナ付近
そのまましばらく揉んだり撫でたり
「……どうかしたか?」
首を傾げたのを見てつられて傾げた
自分でも気付いていなかったらしい
in:クラアナ付近
ソワソワのほっぺたを両手で揉む
「……」
「おかえり、ミフユ」
少しだけ沈んだ声色に聞こえたかも
in:クラアナ付近
もにもに触る手を握り返した
「……そうか」
そのまましばらくじっと顔を見つめる
in:クラアナ付近
「だから気を付けてるだろう?」
ぱっと手を広げる。五体満足
「それで?なにがうしろめたいんだ。おれには言えないことか?」
in:クラアナ付近
「あいにくだがおれはないぞ
前のように手足を飛ばしたりもしてないしなァ」
in:クラアナ付近
「ほお…」
じいぃっ……
in:クラアナ付近
「……あるんだな」
見ている
じっ……
in:クラアナ付近
「ふゥん?」
耳をツンツン
「どうしたんだ、おれになにかうしろめたいことでもあるのか?」
in:クラアナ付近
「おれにはミフユに見えるがなあ」
つんつんしようとしている
in:クラアナ付近
「ミフユか?」
はみ出たのに近づいていく
じり……
in:クラアナ付近
「?」
じっ……
in:クラアナ付近
ぼんやり座って人の出入りを眺めている
半分くらい寝てる
in:クラアナ付近
「……ン〜、身体を動かせばと思ったが」
シザイを担いだ男が穴から上がってくる
「やはり眠れんな」
つまらなさそうにあくびを溢し、どこかへ去って行った
in:クラアナ付近
「……もういっそのことおまえに世話をして貰った方がいい気がして来たな。」
in:クラアナ付近