CuraanaNow
「この前のワンちゃん……やっぱり今はもういないか……
あれ?なんか新しいの増えてる?
ふんふん……どうせワンちゃんいないし、試してみよっかな」
「ウワッ爆発しちゃった!?!? ……でも前より良くなってる!?」
よかったね。
in:アンダーボード
「いえいえ、わたしの力じゃないですよぅ!
でもありがとうございます!」
その隣でご機嫌にステップ、髪先の露を跳ねさせながら受け取った成果物を確認している。
「早く20層まで行きたかったし、ほんと助かりました!
一人だといちいち帰って除染しないとだったから……
また機会があれば一緒に行きましょうね、ティオさん!」
そう言って、引き止められなければ少女は忙しなく去っていくのだろう。
in:クラアナ付近
「やった、行きましょ〜!
受付でチケットもらってきますね!」
伸ばされた手には迷いもなく握り返して。
それからさっと駆けていった。すぐに戻ってくることでしょう。
in:クラアナ付近
「えっと、はい!
わたし今いっぱいシザイ稼ぎたくって〜……
一人より二人の方がきっと効率的だし、よかったら!」
大きな影がかかっても臆することなくはきはきと。
見えなければ恐ろしくもないのか、元より恐れ知らずかはさておき。
in:クラアナ付近
「……えっと、そこの〜……お兄さん?
今って一緒に行く人、探してたりするかな?」
目元を包帯で覆った少女が声をかけてきた。
きっと看板の字は見えてないのだろう。
in:クラアナ付近
「うう〜〜〜ん…………
ちょ、ちょっとクラアナ行ってくる!稼いできます!!
戻ってきたときにまだあったら買う!!」
そうフラグのような台詞を放って、結局何も買わずに駆け足で去っていった。
in:アンダーボード
「なんか今日賑やか……
!? えっワンちゃんだ〜!
いいな〜かわいい……」
「でもシザイあんまりないし……ちょっと命の責任持てる自信ないな~……」
これは喧騒を頼りに裏ショップにたどり着き、ふわふわの気配に心を奪われた少女。
ちょっと遠くで右往左往している。
そんな少女に何やら魔の囁きをする店主。
「エッそんなあなたにぬいぐるみィ!?
かっかわい〜……!けど……!
お家買う資金も貯めたいし……うう〜!」
苦しんでいる。
in:アンダーボード
「ここかぁ、死亡者掲載所……
読めないけど、いつかお世話になるんだろうなぁ。なむなむ……」
「あ、確か遺書も見れるんだっけ。
…… ……えっと、ちょっと確認したいんですけど……」
まさか知人が遺してるわけがない、と思いつつも知っている名前を受付キカイに尋ねる。
「……えっ!?遺書あるんですか!?
あっ、いえ……大丈夫です、読まなくて……」
全然あった。知人の存在確定の瞬間である。
亡くなった後、複製体も作られずそのままという可能性もなくはないけれど。
「…………気をつけないとなぁ」
包帯の端をいじりながら。少女はその場を去った。
in:死亡者掲載所