CuraanaNow
完全にこの男は何とも思っていない。
なのでめちゃくちゃ元気だ。
「ウォムか、さっきも言ったけど俺はラヴェンナ。
ま、また今度話そうぜ。その時はなんか持ってくるよ。」
死体埋めの時間だ、と言って貴方に手を振り立ち去るだろう。
in:ブラックボード
「捕食………はされてないけど腹裂かれたりされたな!
いや同意の上だったから良いんだけど思ったより
ぐっちょぐちょにされたわ。」
ワハハ、と笑い飛ばす。
「この姿にしかできない事もあるしな。
思いっきり楽しもうと思うぜ。
えーと、アンタ名前は?」
in:ブラックボード
「いや全然大変ではない。」
大変じゃないそうです。
「別に今の俺の人生に支障が出るわけじゃないし。
ただ元鳥としては獣は興味があるな~って。
いや見るだけでも貴重な経験できたよ。」
in:ブラックボード
「ほぇ~、そうなんか。
半獣人っていうのも獣人っていうのも全部
同じな気がするけどな。
まぁ細かく分類するのってめんどいしな!」
特に気にしてない、そういうのもあるよねくらい。
「いや俺も全然分かんないわ。
気付いたらこの姿っていうかさ…。
この姿になる前に死んでる気がするんだよな。」
男には細かい記憶がないらしい。
ある日気づいたらここにいた、それくらいで。
in:ブラックボード
「そうだな、俺としては珍しいって感じかな。
俺、ラヴェンナ・ナイチンゲールって言うんだ。
つまり元々は鳥だったわけ。
だから動物の形をしてる人はあんまり見ないんだよ。」
小鳥は食べられるだろ?と笑う。
in:ブラックボード
「あそこは死体が山ほどあるからやめとけやめとけ。
この前なんか達磨状態の子がいてな、まぁ家に保護したけど。」
そういう場所だし目を瞑りたくなる光景も多いだろう。
ただこの男はそんな場所でも光があると信じて行くが。
「あぁ、悪いね。
俺生まれてこの方人間以外を見たことなくてさ。
人間っぽい人はいるけど獣っぽい人は少なくて。」
in:ブラックボード
「へぇ、なるほどね。
俺はエンドボードにいる事が多いかな。」
よく見回ってるんだ、と持っているランプが揺れた。
「エンドに獣人はあんまりいなくてさ。
ちゃんと見るのは初めてかも。」
不思議な耳だな、と興味深そうに頷く。
in:ブラックボード
「お、珍しい獣人さん。」
カンテラを持つ男があなたを見つけて声をかけた。
「こんちは、アンタここらへんの人?」
in:ブラックボード
てくてくとカンテラを携え歩いていく。
途中布山を見つけ、なんかあるなと思えば子供に囲まれる。
温かい灯を求めて人はやってくるようだ。
『カンテラのお兄ちゃんだー!』『久しぶり!あたたまらせてー』
「おー、いいぜ。火傷しないように近づきすぎるなよ。」
in:ブラックボード
「治安わる。」
いつもの事なんですけどね。
ランプの男は何もするでもなく通りを歩く。
見つけた死体は埋めておこう、安らかに眠れるように。
in:エンドボード
「これは酷いな。
まず…あの医者に連れていくべきか…。」
男はうんうんと唸りつつも貴方を抱えてエンドボードを後にする。
in:エンドボード
「……あぁ、可哀想に。」
貴方の顔を見ると憐れむような、苦い顔をした。
この世界に常識や倫理は通用しない。
だけどランプを持つ男は目の前の惨状を諦めたくはない。
「お姉さん、苦しいだろうけど…、おいで。
少しでもその傷治療してあげる。」
ランプを腰につけて、女を抱える。
誰にだって生きる理由はあるのだ。
in:エンドボード
「こんにちは、お姉さん。」
ランプの光が貴方を照らす、その男はにこやかで。
「お姉さんまだ生きている?
…いや、生きていたい?って聞いた方が正しいかな?」
in:エンドボード
人通りが多くなって目が覚める。
「おっと、いけねぇ。疲れて寝ちまった。」
ランプを掴んで再び歩き始めた。
野晒しの死人を弔う為に。
in:エンドボード
(思ったより皆ここ通るんだな。)
ふむ、と見回りがてらにそんな事を思う。
確かにホテル連れ込まれた時も手慣れてる動きだったしな…とも。
(皆色々と溜め込んでるってコトか。)
in:娯楽区画
この様な場所にそぐわぬ姿で欲望渦巻く通りを歩く。
頼まれていた区画の見回りなので仕方ないが。
「死体ありませんよーに…。」
in:娯楽区画
野晒しの死体を埋葬すると疲れたのか暢気に寝ている。
in:エンドボード
そこそこ忙しかった男はエンドボードを訪れ、
周辺を見てまわり死体がないか確認する。
またいつものように埋葬して上層へと帰っていく。
in:エンドボード
ランプの灯で辺りを照らしながら埋葬していく。
途中青をぶちまけたような場所を見つけ、顔を顰めた。
点々と続く青の先に死体はなかった。
in:エンドボード
また葬儀の依頼。
男は死体を丁寧に弔い、埋め、祈る。
この地で葬儀をしたいなど、余程上流階級か物好きか。
報酬は支払われるので拒否する理由もないのだが。
in:エデンボード