CuraanaNow
『てめェに、らしいことを言われたくはねえが』
『……まァ、そうだな』
『ああ、とっとと行けガウブ。
当分お前の顔は見たくねえ』
『顔ってほどの顔じゃねェがよ』
in:死亡者掲載所
『てめェに見透かされたみてェにされるのは、
なんだか気に入らねえってモンだけどな…
だが、言ってることは間違っちゃいねえ』
『イサラだって三人目だ、確かな』
『造り物の命を愛せないかっていうと、そうじゃない』
『……ただ、ちょっとだけ不安なだけだ、
何人もここで見なくなった奴を見てきたが…
そのたび、こう言われるのがイヤでな』
『………"誰ですか"ってな』
in:死亡者掲載所
『送り迎えが済んだなら、とっとと行けよガウブ』
『……また、見知った名前を見ただけだ。
しばらく会っちゃいなかったが、
あんまりここじゃ見たくねェ名前だった』
『だが……ここじゃ、よくあることだ』
『……』
『なあガウブ、おめェにとって"クローン"は、
どこまでが人間って言っていい?』
in:死亡者掲載所
『………』
『……まァ、そういうことも』
深くため息をつき、ボードを眺める。
『……あるよな』
『……ここじゃ……』
そうしていると、傍らの友人が歩み寄ってきた。
in:死亡者掲載所
―――――久しぶりに、来た。
『……』
しばらく来ていなかったから、
そこに刻まれる名前は知らないものばかり。
この場所にも新しい命が"補充"されたんだなと。
そう思うには十分な程度、見知らぬ名前を見ていった。
『……いねェな』
見知った名前だけはまだいないことを想い…
古巣の主、組織のリーダー、機械好きの少女…
誰もまだ、消えてはいないはずだと。
それだけ見て満足して、そこを去った。
in:死亡者掲載所
『―――――』
最近人通りが少ない、そんな場所。
此の場所を通りかかる影ひとつ、
今日もリストを眺めて、ため息ひとつ。
そして安堵の声ひとつ。
今日も見知った顔の死は記載されていない、
今日も安心して家に帰ることができる。
未来にきっとあることがあるとしても、
今、安心ならそれだけでいいと。
『……元気にしてっかなあ』
しばらく会っていない人々に、
想いを馳せながら――― 彼は帰路を辿った。
in:死亡者掲載所
ふと通りかかってリストを見る。
いつものルーチンだ、2,3日に一回。
ただ親しい名前がないかを巡るだけの。
普段は特に何もない、とりとめない、知らない、
そんな名前だけが並んでいる空虚な空間だ。
だが――――
『………んン…?』
見知った名前があるのを見て、
首をかしげてもう一度反芻するだろう。
確実なら――― それは。
『……』
『持ち帰って、まァ…
どうなるか、見ておくか…』
幸いにも相手の住所なら知っている。
だがすぐさま、とするにはまだ、
時期尚早だろうと判断する、それに…
ここじゃあ、よくあることだ、と。
『………面倒にならなきゃいいが』
言い、それを記録することはなく、
記憶にとどめるだけにして去るだろう。
in:死亡者掲載所
『……』
ルーチンのように訪れる。
今日もここは静かだが、
きっとそうあるべきだからそうなのだと。
端末やボードを見れば、名前が刻まれている。
見知った名前、見知らぬ名前、
ここじゃあ珍しくない、そして今日も、
彼らは"処分"か"再生産"か、どちらかの道を、
どうあがいても選ばねばならなくなるのだ。
死が救いにならないことすら此の場所では、多い。
『……イヤな名前は書いてねェか』
よかった、と内心で想いながら、
はぁ、とため息をつく。
親しい名前が載っていたならきっと、
今の自分は少し傷ついて悲しくなっただろうから。
……死ねない理由が、今は多すぎるんだと。
in:死亡者掲載所
このあたりは人通りも多く、それは夜も同じ。
稼ぎ頭の探索者達が潜り終わりに街を歩き、
そのままマーケットまでまっすぐ行く。
そんなルーチンがいつも組まれている。
あるいは、家に帰る誰かか。
彼もまた、そうだっただろう。
『……買い込みすぎた』
上等な合成肉をいただいたものだから、
合うつまみや調味料、それがどれだけ高くても、
せっかくだからと探してきてしまった。
両手にどっさり、飲み物だってばっちりだ。
『まァ、食えばいいか』
腹に入れば変わらないのだ、
そう思いつつ彼はまた歩き出す。
in:メインボード
……運ばれてきた注文を口にして、
ナッツ"もどき"をいくつも頬張る。
ここじゃあこれが最高の贅沢だ。
それなりに"カネモチ"になった今でも、
それをどうしても思うことはある。
自分の舌が肥えてしまっただけだと。
『……変わらねェってのは、いいモンだ』
不変などない、だからこそしばし離れて、
そうして不変であったものが愛しい。
そう想えるのもまた、贅沢むべなるかな。
『ご馳走様だ、チップ置いとくぜ』
シザイから得たポイントトークンをチップとして置き、
その場をあとにすることだろう、ああ、今日は、
なんだかいい気分になれそうな予感がすると。
in:酒場
そっと死者の連なる場所を歩く。
ここには一日空けて来てみれば、
必ずと言っていいほど新しい名前がある。
それは見知った名前だったり、知らない名前だったり。
『……』
最近"バディ"とよく一緒にいるから、
日課ほど確認することもなくなった。
だからこれは、ふと、だ。
……見知った名前がふたつ、
親しい名前がひとつ、そこに刻まれていた。
『……世知辛ェ』
彼らが次、自分と逢う時。
自分のことを覚えていたらいいな―――
―――あるいは、会わなければ、いいな。
そう思うことが、ここではせいいっぱい。
in:死亡者掲載所
『んン~……』
相変わらず唸っている、鎧の阿修羅である。
今日唸っている商品はコレ。
ダイ五郎
生存価値の低い人向けのお得用の4リッターの酒、手軽に酔える造りをしており、曰く『死ぬほど強い』ことからこの名前がついたそうな。もっぱら割ってちびちび貧乏飲みするのが主流。
お手軽に酔える生存価値の低い人向け飲料だ、
強いし量も多い、コストパフォーマンス第一の酒。
『死ぬほど強い』らしいのでこの名前がついたらしい。
『んンー……まァ』
酒は簡単にダメにならないと言う。
買うだけ買っておいていいだろう。
いざ値上げラッシュが来た時なんかにも、
これがあればちょっとの間耐えられるかもと。
『一本くれ、いや、やっぱ二本』
欲張って買っていく……。
サブアームが持てば両手は宙ぶらりんだ。
in:アンダーボード
『……ウィスキー、いつものだ』
ふと、席に座る。
今日は対面の相席に座る者はいない、
それを少し寂しいと思ってしまうあたり、
自分もすっかり感化されたな、と思い。
『……』
ここに来るのも久しぶりだな、と。
そう思って注文が来るのを待った。
in:酒場
合成魚肉
旧世界に居たサカナを再現して作られた食べ物、サカナがどういう生き物なのか。その姿を知らないニンゲンも増えつつある。
『……』
合成魚肉を買う。
それなりに美味しいのだ、
固形食何個分なだけはある。
塩気をきかすとグッドである。
しかし実際の"魚"というと、
なかなか食用なものは見ないものだ。
"上"に行けば飼われてたりするのだろうか?
史料でだけは魚をいくつも見てきたものだが、
いかんせん実物の感触には程遠い。
in:食料提供所
『つれねェなァ、
まァ、名乗りたくねえ理由があるヤツも、
ここじゃァ珍しくはねェか』
名乗り損だ、とは言いつつも。
そうして去ろうとする姿に後ろ手を振るだろう。
そっけないお見送りである。
『……まだ、"俺"を、
仕留めきれてなかったか…』
余計な課題がもうひとつ、
できたな、とため息ひとつ。
そうしてそこにまだ、
鎧の阿修羅はいるのだろう…。
in:宗教施設
『まァな』
『その教えは……んン、悪くねェな。
動かねえことにゃ何も起こらねえ、
祈ってなンでも起こってくれンなら…』
『それこそ俺ぁこいつ脱ぎ捨てて、
日がな一日祈ってるだろうさ』
それができなかったからこそ、
今自分はこうして歩いて回って、
そして身体を動かしているんだろう。
『……そうかい、お暇な"シスター"さんよ』
それをそう呼ぶと、聞いたことがある。
『俺ァエクベーターだ、
ちょっと下にでも行ったなら、"鎧の阿修羅"…
聞いたことくれェは、あるかもしれねェな』
in:宗教施設
『まさか』
ちょっとだけ語気を強めることだろう。
そう言われるのはイヤだと言うように。
『俺ァ人間だよ、こいつも、
俺の行きつけで造ったスーツだ。
本来作業用のを改造したヤツ』
『……そう言うおめェさんは?』
『"その服装"の割にゃ信心深そうに見えねえ、
なのにここにいるってェこた……"仕事"かい?』
色々と含ませた言葉ではあるだろう。
ここでその服装をしている者はたいてい、
信心深いものだったから。
in:宗教施設
『聴いたところで何もしてくれなきゃァ、
そいつはただの聞き上手ってヤツだ。
……聴罪、なンて言葉はあッたな』
神に無礼を働いても、
ああ、許す程度の者ではあるなと。
そんな雰囲気は察することだろう。
案外、見た目も"それっぽい"だけなのかもと。
『……あァ、ダチ……ンや、"悪友"』
『そいつが一番似合うな、古いヤツだ。
色々昔にこじらせちまってから、
素直にダチって呼べねえ間柄だがよ』
『………なンでも、"天上"から、自分から堕ちてきたヤツだと』
"元キカイ"を表す表現だろうか。
in:宗教施設
そうして声がかけられれば、ああ。
……どこかでたびたび、
見かけるだけはしたことがある、
そんなシスター姿だ。
あれは…ああ、どこだったが、
それがすぐには出て来ない程度の。
『……特に信じてる神はいねェからな』
振り向けば、短く返し。
in:宗教施設
『……相変わらずだよ』
ひとりつぶやき。
どかっと座り、"像"を眺める。
眺めていて何があるでもないが、しかし…
……どことなく、安心するから。
in:宗教施設
PLついった:@kyousuke4926
メッセフリー、レスフリー(ソロ多めなので気づかないかも)、
夕方から夜はあんまりいないかもしれないが、深夜に動き出してるかもしれない、
R-18からR-18Gまでなんでもあり、
(´・ω・`)ばっちこい
深夜あたりにくそながそろーるをしているので目につくかもしれません。
かわいいかわいいバディがいるよ。
自宅の場所は0番地。
交流
イサラ:可愛いヤツだな、なんなら一緒に暮らすか?なんてな。
ヘルック:ずいぶんと逞しくなったじゃねェか、背丈じゃねェ、心意気ってな。
エイス:最近見ねえなァ、どこで何やってンだか。
猫:かわいいなお前、今度また撫でに行ってやる……まだいたらな。
ディープ・エム:"キカイと同じ"……そいつは、俺らにとって最大の侮辱だぜ。
犬:わんこちゃんは偉いな、俺にゃもう、そいつはできねェ。
竹夜:あ、あの続きはさすがに勘弁してくれ…。
バトルシスター:今は姿は変わっちまったンだろうが、俺にとっちゃこっちの方が呼びやすいンだ。
ワンダフルコート:好奇心猫をも輝かせるだったか?……変わったお嬢ちゃんだったが、いい子だったよ。
グレン:目つきは悪ィがまともなヤツらしい、もうちょっと喋ってくれていいんだぜ。
ガストン:犬になったヤツだ……お嬢ちゃんじゃないのか?随分と呼んだら凹んでたが、なんだ?
メラ:若ェお嬢ちゃんだ、まァ、ここで少しでも楽になってくれや。
足跡
ひとりめのエクベーター:内部において戦死、初期装備であった。
ふたりめのエクベーター:深層において戦死、"伝説の探索者"の末路から逃げる最中、不意を突かれての一撃であった。
さんにんめのエクベーター:内部調査中に汚染死、そのなきがらはイサラと自分によって、引導を渡された。
よにんめのエクベーター:存命、"伝説"に挑み還り、そして生存権へと到達した。
経歴
全身を覆う真っ赤なアーマースーツと五本腕が特徴の、"ベテラン"の探索者。
地下闘技場で暴れていたり、かとおもえば街をあてもなく歩いていたり、
なんとも行動パターンはつかめないが夜には酒場に入り浸っている。
あまりに特徴的な外見からついた異名が"鎧の阿修羅"であり、
器用に五本腕を動かすさまはなんとも彼の実力を物語るだろう。
実際のところ、かなり腕っぷしは強く大抵の相手には引けをとらないと豪語する。
鎧を脱いだところはあまり見られないが、そも脱いだら誰も気づかないと評判。
隠れた経歴
かつて、"人類の権利"を確保すべく暗躍しようとしていたレジスタンスの生き残り。
反キ組織に吸収合併された後に残った最後の人材であり、"現場担当"となっている。
本人曰く"言い訳作って暴れるのは得意"とのことで、暴力的な人物との噂を活かし、
現場で力を見せつけるのが得意。そのせいで目をつけられて半分謹慎状態。
―――――大義のために。