CuraanaNow
ガラクタの山の上、いくらか死体も混ざるような。
胡坐かいて、少しばかり浮いている位置にて、くつろぎ。
冒険者たちはどうにも数が少なくひっそりとしている物の
時折歩み抜けていく姿を、四ツ目細めて眺めている。
in:クラアナ付近
「は、は!もっと賑やかでもよろしい!」
路地裏より聞こえてきた音に目を細める。
それから戻ってきた女を見れば尻尾くねらせ高笑い。
賑やかではあれど、それも静けさに騒音が一つ二つ、と散らされただけで。
in:ブラックボード
「はは!ははは!」
巨大な生き物、ブラックボードの混沌を歩む。
ゴミ蹴散らし時には人間を蹴散らし。
やがてはゴミ山の塊の――少しばかり上に。
浮いて、空に胡坐をかく形で落ち着いた。
in:ブラックボード
歩む、歩む、緩慢と言って良い足取りで。
赤い髪の毛が揺れる、赤い尻尾がくねる。
暗闇で息を潜め、隠れて暮らすよな物とは別。
強い光がそのまま人型をとったかのような存在感が歩む。
道を塞ぐゴミ袋を蹴飛ばした、何ともわからぬ中身が飛び散っていく。
それが男に降りかかることはなく、全てが自ら逃げるように
その後、全て地面に染みを作っていく、ほんのり奇妙な光景。
in:エンドボード
「はは!ははは!」
大きな声、大きな体、赤い髪の毛、大きな声。
人目をひいてならぬだろう存在が暗い穴より歩み出てくる。
片手には何かの残骸を引っ掛けて、引き摺り。
in:クラアナ付近
「供物となればな!
それとも他に捧げるものがあるか?」
人食いの化け物、が本質ではない。
その肉に興味を持ちきらず、他になにかあるかと眺めて笑う。
どうあれ抱き上げたままで暗がり細道の方へと歩み進む。
誰ぞの視線を気にするような場所でもないが。
in:ブラックボード
「は、は!表であるな!」
二つに一つ、今回に限っては外れの方。
手の甲の上に見える模様を確かめれば声を高く笑う。
それと同時に、指がつい、と空に紐を描くように動いて
眼の前の雌の体をぐいと引き上げて己の方へと。
抱き込めば簡単に尻尾を絡めて捉えてしまおう。
in:ブラックボード
「何もなくともよいがなあ。
しかし人のことは欲を張ってこそ!」
考えて、と言われて思いつかないのはこちらも同じ。
がははとうるさく笑いながら、賭けるのは表側。
つまりは裏を出してみろという簡単な賭けとなる。
「負けた時にはさて、供物にでもならせるか!」
笑いながら洒落にならぬことを。
金貨一つで賭けるには本来重たい命と血肉。
in:ブラックボード
「ふむ、かけ事か。」
いつかのこと思い出してか取り出すのは金色の硬貨。
この世界では流通しないそれが、平然と虚空から。
「試してみるとするか!欲しいものを考えておけ!」
相手へと金色押し付けてやり、表か裏かの簡単な遊びを。
相変わらずこの存在は求めるものが特にはなく。
in:ブラックボード
「人の子がはびこるのは佳きことよ。」
相手の言うとおりにここ最近は生きた人間の多いこと。
同じくそれなりに気分よく思えるところもあるのか同意して
見上げてくるところに四ツ目が微笑みを見せる。
「は、は!何がなくともこのようにあろうよ!
人の子の在る場所に我が存在するだけでな!」
in:ブラックボード
「何か良い物でも見つけたか!」
と、でかい声を出しているのは赤くてでかい奴。
機嫌の良さに気付いてか気付かずか、どちらにせよこれは機嫌が良い。
相手の隣に立ってそのお顔を見下ろす角度で。
in:ブラックボード
「はは!」
「はっは!!」
「はははははは!!!」
うるさくでかく赤いのが何かの残骸を宙に浮かせながらの凱旋。
in:クラアナ付近
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in:ブラックボード
「はは!汝には望みも願いもない故なあ……」
つまりは意思はないにも等しい、との評価で。そうなればこれまでの、人間を基準とした話には意味がなくなってしまう。ふむ、と少し考えるよな顔して見つめながら、尻尾の先を手の中にぬるんと押し込み。
「形から崇めるも信仰の一つであろうよ!許す!」
許された。哲学とあほの会話を反復横跳びしながら、他に買うものもなかろ、もそっと上層へと向けて歩み抜け、閑散とした湯あみの施設へと向かうだろう――……
in:ブラックボード
掃きだめの住人に施し、奇跡を与えることがある。しかし今はそうではない。明日は晴れ、今日は雨、ただそんな話。尻尾が女の腰にベルトめいて絡みなおす。
「さて、結局はそれがどのような意思に動かされるかに寄る。
汝が汝としてあるのならば、例え肉の一つも残らぬとしても、だ。」
が、肉と意思は紐づくものでもあろう。全て機械化されて同じ意思を保てる者など、どこにいるというのか。机上の空論めいた。
「今と左程変わらぬな。」
割と失礼なことを言いながら、露出高い衣装をポイと雑に購入して女へ押し付け。ついでに自分のブロマイドも買っている。なんかあるんだよな。
in:ブラックボード
「元より導きを与えるものではない故、なあ。」
あくまで願いを叶え、遥か上より見守る存在、なのだとか。どの神話出会っても大体超越者は放任主義なのである。あやされる尻尾は割かし愛嬌もって相手の手に甘え。
「おや、運がなかったことだな…!!
他から手を付ければ良かったろうに。」
普通の死体から手に付ければ、今も無事にシザイ確保を続けられていた。大して憐れむでもなくただの事実として述べながら、時折歩み来るジャンキーを足先で文字通り押しのけ、蹴散らし。
「ふむ……混ざり歪んだ体もまた、愛おしく美しいものよ。
少なくともそれが汝なのだと言い切られるうちはな!」
下層側のブラックマーケットの入り口見つければそこに押し入り、着替えになりそうな衣装を探してみるも、さて、ろくなものはあるか。
in:ブラックボード
「いいや全く!」
所有物、という認識はあるものの、今のこのやりとりやら見れば、一般的な執着といったものはあっても欠片程度だけ。太い尻尾は強靭かつ滑らかで、女の手に戯れて時折揺れる。
「それにしても五体満足とは運が良かったものだ。
解体までされていればどう元に戻ったかわからぬ故……
面白い生き物になっていたかもしれぬぞ!ははは!!」
そこら辺をうろつく、パーツ不ぞろいな奴らみたく。
in:ブラックボード
「ふは、そうだったか?ならば確りと引くべきであったな。」
首へと尻尾の先を伸ばしてくすぐるようになぞる。
飾る首輪はあるのかないのか、どうあれ、そのまま尾で隣まで引き込む。死んだ直後であろうと自分勝手に変わりなどはない。
「ふむ……着替えと風呂が要るな!
たまには上層まで歩むとしよう。」
持ち物の手入れもたまにはすべき、ということで。隣に引き込んだ女を連れながら、下層から物の売買が成り立つ層まで、荒廃をお散歩と洒落込もうかと。
in:ブラックボード
「うむ!起きたか!みすぼらしいぞ!」
生ゴミ付いてるからね。
ひょいとまたそれも触れることなく除けてやり、モノから人間に近い状態へと戻ったこと確認して笑い、数歩進んでその眼の前へ。
「少し目を離した隙に死んでいたぞ!
やはり首輪の一つや二つしたほうが良いか!!はは!!」
in:ブラックボード
「む、また甘い管理を!」
したのはどちら側なのやら。
ゴミ山に埋もれているモノへ指を向け、触れることなくその場から引きずり起こし、ばち、と。何かその身へと流し込むような、再起動、玩具に電池を入れ直す、そういう話、生存権はいつの間にか買い足し。
in:ブラックボード