CuraanaNow
女が1人、焚き木をしている。この世界ではとてもか細く、とてもか弱いそれが、消えてしまわぬようにと、じ、と見守りながら。
「……"消えて"しまいました…」
女はもう、女ではない。また、始めからのやり直しだ。
「…」
でも、悲しい事ばかりではない。彼がくれた指輪は、唯一残っている。それだけが、救いであった。
in:アンダーボード
「委員会の…中で?」
………
「…あるかも、しれないですね…。委員会でも、色々な派閥がありますし…そう表立って争ってないですが…」
所謂、【保守派】【革命派】…一部には、【反キ派】もいるなんてウワサも聞いている。少女の所属する"部隊"のトップ…"キング"は恐らく【保守派】派閥になるのだろうが、それ故に他から目を付けられている節もある。
「あ~…酒場は、ちょっと…危ないかも、ですね…"また"検閲が入るのかなぁ…」
予告のない"ガサ入れ"には慣れているものの、件の酒場は結構な数で検閲が入っている。その場所が封鎖まで至らないのは様々な説があるが、恐らく多額のシザイが収められているのが一因しているかもしれない。
「…最悪、チューブ食とかになるのかなぁ…」
in:研究区画
「………」
パチ、パチ、パチ…と、小さな焚き木をしている女が1人…
in:アンダーボード
「そ、うですね…。とりあえず、メッセージで連絡しておきます…」
…あえて口頭での連絡を避けたのは、きっと会話すれば思うままの言葉が出ないだろう、と。少々卑怯な手段に出たが、とりあえず貴方と話しながら少女は"上"へと現状を伝達しただろう。
「そうなんですよね…。委員会で管理されているモノに、そう簡単に毒物が混ざる筈もないですし…確か、"遅効性のあるモノが刺されていた"…という話ではあったので、考えられるなら委員会の外…」
そこまで話をして、少女はうぅ、と呻き声を上げる。
「でもだからって飲み食いに一層注意しろなんて無茶すぎます…!!!キカイ様の完璧な手腕ならそもそんな可能性なんて有り得ないですしー!」
ますます喉の渇きが強くなる…!と少女は悲しそうである!
in:研究区画
「よいしょ、っよいしょ、っと。」
ゴミ。ゴミ。ゴミ。シザイ。シザイ。シザイ。
ガラクタの山の上で、子供が何かを探している。
ゴミ、シザイ、ゴミ。シザイ、ゴミ、ゴミ。
「…ふぅ!やっぱり、ちからしごとはなれないものね。ワタシタチにきんにくはないもの…」
長く飛び出た鉄パイプを引っ張り上げたところで、子供は手を止めて、四角い形をしたゴミの上に座った。
「……しずかね、ええ、すべてが、とてもしずか。」
そう呟き、空を見上げた。どのような色合いの空が、目に映っただろうか。
in:廃棄区画
と、いうのも…と、また少女は声を潜めて貴方に話す。
「最近、委員会の重役を勤めている方が何者かに毒殺された…という話が出回ってるんです…既に犯人探しにグループが立ち上げられていますが…私のところも、可能性があるから気を付けるように、と厳しく言われてて…」
そうして、ハァ…と溜め息をつく…
in:研究区画
「怒られ……うぅ…」
"ホウ"!"レン"!"ソウ"!…と、普段から繰り返し唱えている先輩の顔が目に浮かぶ…確かに、時間がかかっていることを報告するか否かだけで対応はかなり変わりそうだ。連絡…すべきだろうか…でも意外にこの後…と、優柔不断な一面を見せ、おろおろとする少女…
「そ、そうですよね、わたしってば早とちりを……、…お話ですか?確かにちょっと楽しそう…」
少女は創作が実のところ好きだ。情報操作を請け負う部門でも、日々送られる《生存価値を下げる書物》や《反キ思想の疑惑がある本》なども、悪い部分だけ目を瞑れば至って娯楽として楽しめるモノ…こういう作品を作ってみたいと思う心は、ちょっぴりだけあるのだ。
「えっ…!?
お水ですか!貰っても大丈―――」
目を輝かせてから、一瞬で落ちるまでが早かった。
「う、うう…貰いたいのも山々なのですが…今は任務中で、それに、探索者の方からモノを貰うのは禁じられて…」
▼
in:研究区画
「そうなんです!
いつもの業務に加えて、急に入った任務なので…帰ったら、それも片付けられるかどうか…うぅ…」
素直な少女は敬意云々などなく、あからさまにげっそりとした表情を浮かべる…
「"クイーン"の為の"ルーク"…とだけ聞いているので、"クイーン"様にとって…たぶん、その…大切な方だと思うんですけど…これって、所謂恋人なんですかね…?」
詳しい事を聞かされていないが為に憶測が妄想を呼ぶ…ついでに情報漏洩もしちゃってるのだが、さして問題はないだろうと少女は思っているらしい。
「ホントです、お水が欲しい…」
はぁ、とまた溜め息。
in:研究区画
はい、と座ったまま少女は答え、貴方が座る様子を眺めるだろう。
「ちょっとした"確認"だけの任務なんですけど……なんだか、その…思ってたのと違くて…」
彼女はちらり、と受付らしきヒトとキカイへと目を向ける。まだ何か確認し合っているようで、終わらなさそうである…
「……とあるヒトの、安否確認なんです。それも、極秘の。」
少しだけ声を潜めて貴方に話す。
in:研究区画
「………」
どのぐらい時間がかかるだろうか、いや、もしかしたら…
心配が焦りへと変わり始める頃、不意に黒いシルエットが視界に入った。
「…あっ、ドッペルさん!」
貴方から声をかける前に、少女から貴方に声をかけた。その声は嬉しそうなものである。
in:研究区画
「…、…ありがとう、ございます…」
よかった、貴方がまだ"白"の意味を知らなくて。この狭い世界で私であることを許してくれる人が出来て、嬉しかった。
「はい、エルバさんも、元気で。また、来ますから。」
シアンは白のキャスケット帽を拾い上げ、被り直す。…当初の目的であった、墓参りもしなければ、と。
彼女はもう一度貴方に頭を下げ、それから場を後にするだろう…
in:ブラックボード
クルックー
「おだやかではないわね、まぁ、それもこのセカイならなおさらのこと。」
クルックー
「あとでキカイがそうじするでしょう、だからワタシタチはいのりましょう。」
クルックー
「またここにいたるものたちへのとむらいを。」
in:エデンボード
「…はい、窮屈、です。出れたら、いいな…」
口にすれば折檻もの、されど思いは確かにそうだった。
「エルバ、さん、ですね。はい、覚えました。…あの、もし、よかったら…また、お話に、きても、その、いいですか…?」
こうして穏やかな気持ちで話せたのも、だいぶ久しい気がする。自らが道化を演じて周囲から孤立していたせいもあるが…昔のことなんて、誰にでも話せるものでもない。昔の自分を晒せるのが、心地良かった。
「…ぁ、ぇ…う…ダ、ダメなら、忘れます、ワンナイト、いちごいちえ…」
in:ブラックボード
「…えっ?そ、そんなはず、ないのですが…」
研究区画の総合案内所…のような場で、受付と問答を繰り返す少女が1人。黄色のリボンに"白"制服を纏った彼女は、もう一度確認してください、と念を押し、再び待合用の椅子へと座った。
「……困ったなぁ…」
頼まれた"おつかい"は簡単なもののはずだったのに、と。胸がキリキリ痛むのを感じ、ため息を1つ吐いたのであった…
in:研究区画
「……優しい、ですね…」
上も仲間内にも、パートナーにすら話していない夢話だ。けれども貴方は否定しなかった。貶す事も、笑う事もしない。それは彼女にとって酷く安心感を得られただろう。
「…そう、ですね…我々は、キカイ様に、従わなければいけない…その為に、生存価値を、高めなければいけない……その強さの影に、隠れたいと思った、代償です。」
選べるなら、もっと違う選択肢を選んでいたかもしれない。"白"の制服は、この道を選んだ覚悟の証でもあり、束縛の鎖だ。
「……あの、すごい、その、今更…なんですが、お名前、なんて……あ、わ、わたし、は、シアン、です。"ポーン"の、シアン…」
おずおずと青眼の女は貴方に名を尋ねるだろう。
in:ブラックボード
「………」
そう尋ねられると、本当に困った様子で黙した。正解とは、何だろうか。虚勢を張って、愚かなフリをしていればいいだけなのに。
「…ほんとうは…」
本当は、どうしたいのだろう。
「……本当は、誰にも、食べられない…場所に、行きたいんです…不安を、抱える必要のない、本当に…安息出来る、ところ、に…」
それこそ、"弱肉強食"に囚われることのない、穏やかな世界に。
「……なんて、馬鹿げて…ますよね…」
in:ブラックボード
「…、…」
貴方から見つめられると、青の女は口をはくはくとさせ、言葉を失う。初めはぎょろりとしていた眼も今は視線が迷っている。
「…だめ、だめだと、おもう…だって、結局、わたし、わたしたち、誰かの、下にいなきゃ、生きられない…し…強くいられるのは、そこに、そこにいる、だけだから…本当は、きっと、強くない、なんて、考えたく、も、ない、し…でも、誰にも、頼れない…うさぎ、うさぎは、外に出たら、食われて、弄ばれて、そうして、さびしく、死ぬだけ、死ぬ…」
…そうして怖がるように話す彼女は、自然と肩が震えていた。今だってそう、暗がりから誰かが狙ってくるかもしれないし、こうして友好的に話をしてくれる貴方が、もしかしたら突然手の平を返すかもしれない。そうした疑心をずっと、抱きながら生きてきた。
in:ブラックボード
「じゃくにく、きょうしょく」
それは、この世界でもとても馴染み深い言葉だ。ライオン…という巨躯の動物は、ウサギという小さな動物を食べる。そうでなければ、ライオンは生きられない。食べるにも、戯れるにも、弱者という存在は必要だ。
「…当たり前、そう…当たり前なら、別に、不思議…じゃないですよね…」
顔に陰りが浮かぶ。ウサギ、ウサギ、ちいさなウサギ。生まれ落ちた先が草1つ生えないドブの底で、身を寄り添って生きた三匹のウサギ。一匹はアナに、一匹は盗みに、一匹は…
「…強い、ですね、貴方は…わたしは…きっと、それを知ったら…耐えられない…」
今は"白"で塗り潰したこの姿も、内なる弱さを隠すためのものだから。
in:ブラックボード
「じゃくにく、きょうしょく」
それは、この世界でもとても馴染み深い言葉だ。ライオン…という巨躯の動物は、ウサギという小さな動物を食べる。そうでなければ、ライオンは生きられない。食べるにも、戯れるにも、弱者という存在は必要だ。
「…当たり前、そう…当たり前なら、別に、不思議…じゃないですよね…」
顔に陰りが浮かぶ。ウサギ、ウサギ、ちいさなウサギ。生まれ落ちた先が草1つ生えないドブの底で、身を寄り添って生きた三匹のウサギ。一匹はアナに、一匹は盗みに、一匹は…
「…強い、ですね、貴方は…わたしは…きっと、それを知ったら…耐えられない…」
今は"白"で塗り潰したこの姿も、内なる弱さを隠すためのものだから。
in:ブラックボード
なるほど…と女は呟き、改めて貴方を見つめる。…蠱惑的な見目だ、美しいか愛らしいかと例えるなら、後者だろうか。それも体質が故に構成した一因か、自分に魔力の適性があればもっと魅惑の存在に見えるかもしれない。
女は体育座りの姿勢になり、青の眼と少し柔らかくなった表情で貴方に尋ねる。
「…狩られる、のは、辛い、じゃないですか?…あ、の、当たり前、なことだと、思いますけど…その、なんというか…」
この胸中に浮かぶ靄を、女の言葉でなんと伝えればいいか。視線がそう語っている。
「…愛される、なら、守られる…と、思ってた、ので…」
in:ブラックボード
※当該PCは撤退いたしました。遊んでくださってありがとうございました。
その探索者は貴方に指示を求めます。
その探索者は貴方に寄り添うことを願います。
その探索者は貴方に利用されることを望みます。
それ以外には何もありませんし、何も望みません。
彼女が貴方にとって良き隣人でありますように。
――《ネイバー・レディシリーズ》 著:ドールメーカー
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とある魔女により作られた、限りなくヒトに近い
人形。
作品のコンセプトに基づいているために無償の奉仕精神が強く、その反面、ヒトの常識や悪意といった面に鈍い部分がある。
この
人形もまた初めこそは人形であったが、とある男性と結ばれたことにより、より人間らしい感情を抱くようになった。
心優しく、どこか鈍感な一面を持ちつつも、キカイに臆さない強いココロを持つ
女性である。
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【ログ】
23/4/? 生存価値0のため、ロスト。1層から再スタート。
5/14 10層突破!
5/26 欠損ビンゴのため、ロスト。1層から再スタート。
当面の目標:しばらくはメンテナンスのため、ロスト保存。
【交流】
ミロスト(様)(501807020さん):死亡者掲載所にて。具合が悪そうなところを目撃し、水を与えた。困っているかもしれないと心配からアンダーボードの情報を提供した。→エンドボードで男に襲われているところを助けて貰った。その後アンダーボードへと連れ帰った。→少年から"心"を貰い、女は"人"となった。この子の為に出来る事をしたい。→汚染死後、クラアナ付近にて声をかけられる。記憶がなかった為に生じた矛盾で発狂しかけたが、連れられた先…ブラックボードにある彼の寝床で対話していく内に落ち着いていく。『ケーキを食べる』という約束を新たな希望とし、アンダーボードへと帰る。→エンドボードにて瀕死のところを発見する。身体内部の破損が酷い為、義体屋にシザイを払い、手術を行う。その後は回復、ブラックボードへと送り届ける…が、不安であった為に寝床で一晩を過ごす。翌朝、別れる前に装飾品の花を渡し、友達との話を聞くことを約束し、アンダーボードへと帰った。
(貴方が心の底から笑える日の為に、私は貴方を守り続けたい)
→ブラックボードにてスラムの子供らから襲撃を受けて死亡。その事実が隠せればよかったのに、モノも奪われ、カラダもバラバラで、現実は非情だ。
…貴方に痛みや悲しみを与えてしまった、けれども貴方は女を土の中に眠らせた。きっとシザイ価値がなくなるまで、誰にも暴かれずに静かに朽ち果てるだろう。
→???
アルフィード様(132958498さん):ソロの探窟家で、食事や寝処を提供して貰っている。皆に優しい人だと女は印象を受けている。→悪い事をしても繰り返さず気を付ける心を教えて貰った。→『好きな人とは』という質問をきっかけにファッションホテルへと赴き、新たな自分…【リサ】という名前を与えて貰い、彼と恋人関係になる。→汚染死後、ミロストくんと共にアンダーボードへと帰る。記憶がないことを伝えるが受け入れて貰い、少しずつだが思い出そうとしている。また、彼から自分の母なる存在が『100層で待っている』という伝言を託したことを知り、その後探索時にはアルフィードさんを伴い挑むようになる。→とある日に、自分の我儘でアルフィードさんをファッションホテルへと誘う。日頃の労いの為にと身体を洗わせて貰ったり、色々話を聞くことが出来た。その際にビールを飲む機会が与えられたのだが、どうやら女は酒に弱いらしく泥酔してしまって朝チュン…
→20層にてクラヤミと対峙するも、左腕を奪われて死亡。黒潰れした遺体は彼の手によって地上へと帰還された。
→とある魔女らの手により、複製体を造ることなく蘇生される。彼から贈られた指輪を身に付けていることで、記憶を消失させず継承出来るようになった。
(リサ(わたし)の為に、もっともっと教えてください。貴方の喜ぶ顔が見たい)
きの様(275479332さん):ミロストくんから事前に"友達"と教えて貰っていた。→エンドボードで初めて出会う。→マーケットにて再会。ミルクを買ってあげた。→アンダーボードにて再会。偶然クラアナで拾った黒いボードが彼女の所有物であったので返してあげた。代わりに、友達になって欲しいと頼み、友達になった。
ナレハテ(ユーティ)(146592124さん):恐らくミロストくんを攻撃した相手と女は認識している。きのちゃんの大切な友達とも聞いている。
※リセット前に内容を修正しております。以前の交流歴はこちら↓
https://privatter.net/p/10052316
《PL情報》
・定期ゲービギナー勢です。不慣れや無知なところがあるかもしれませんが、教えて頂けると有難いです!
・基本活動時間帯はPM7:00~PM11:00間になります。
・置きレス勢です。殺伐した世界ですがまったりお話出来ると嬉しいです!
▼
「ここにはなにもないわ。」