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No.705947540
古賀 夏希
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age:14
sex:女性
height:149cm
weight:46kg
Favorite:……
Hate:……

Comment
元の世界に返して……
Items
武器1
かわいいパジャマ
iconCuraanaNow

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「はっ……ふっ……」

無我夢中でクラアナを駆け抜けて、
転がり落ちるように階段を駆け下りて、
汚染探索者からは姿を見るなり逃げ出した。

手にしている武器は、こん棒をいつ放りだしたのか、
そしていつ拾ったのか、歪な形の工具に変わっていた。

何層まで下りたのか自分でもわからないまま、
シザイを納入して武器を預けると、
クラアナから逃げ出すように駆け出して行った。

in:クラアナ付近


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クラアナを睨みつける。それは恐怖から来るものだ。
暴走キカイに襲われるのも、殺されるのも怖い。
汚染探索者に出会ってしまうのも怖い。

しかし、時間は過ぎていき、次のプログラムまでの時間も
生存価値もどんどんと減っていく。
どれだけクラアナから逃げようとしても、
生きたいのであれば結局のところ潜るしかないのだ。

談笑している人々には目もくれずに、受付へと向かう。

預けていた武器を受け取る。
無骨な気の棒に、鋲のようなものがいくつも打たれている。
元の世界では漫画でしか見たことのない、
笑えてしまうような武器。

ぐ、と握る。これが自分の命を守る武器であり盾。
ふっ、ふっ、と緊張で荒くなる息を何とか抑えようとしながら
リフトへと乗り込む。自分の脈がうるさい。

今からもう吐いてしまいそうだった。

in:クラアナ付近


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手続をして、就寝スペースを借りる。
鍵すらもかからず、狭く、布団が置いてあるだけの、
本当に寝るためだけに使うことができる空間。

かわいいパジャマ
かわいいパジャマの上下セット。


服を脱いで、パジャマに着替える。
これのおかげで洗濯に出しても
全裸で寝なくてよくなった。

問題は、これをいつ誰からもらったのか、
全くもって思い出せないことなのだが。

『モノ』である自分は、必要最低限のものしか
買うことができず、誰かから与えてもらうしかない。
パジャマは二着目の服で、必要最低限ではないらしい。

服を洗濯に出して、布団に潜り込む。
懲罰プログラムのカウントダウンは止まることがない。
きゅう、と胃をわしづかみにされるような感覚。
胃からせり上がってきた何かを強引に飲み戻した。

布団をかぶって目をつむる。
気持ちが悪い。辛い。涙が出そうになる。
今日も、中々眠れそうにない。

in:就寝施設


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「…………」

所在なさげにメインボードをとぼとぼと歩く。

クラアナの中で襲い掛かってきた人物は、
俗に汚染探索者と呼ばれている存在であるらしかった。

汚染に侵されきってしまった探索者は、
どういう原理かは不明であるものの
探索者に襲い掛かってくるという。

それはつまり、自分に対して襲い掛かってきた者は
元は普通の探索者だったというわけだ。

人に殺意を持って襲い掛かられる経験は今までになかった。
しかし、それよりも、もし安全をとって
進もうとするのであれば、自分は人を殺さなければならない……
その事実がたまらなく恐ろしかった。

結局、あの後もクラアナへと行くことができないでいる。
だが、懲罰プログラムの開始を示すカウントは減り続けている。
何かから逃げるかのようにメインボードを
うろうろと歩くしかなかった。

in:メインボード


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大粒の涙をボロボロとこぼしながら、地上へと降り立つ。
服に汚れや破れが目立つが、
傷はナノマシンがとっくに修復していた。

シザイを乗せたコンテナを査定担当キカイに預け、
武器を受付担当キカイに預ける。
シザイの量は多くなく、すぐに査定が終わった。
ひとまず、また食いつないでいく程度のポイントが得られた。

しかしそのポイント額を確認しないまま、
ゾンビのような重い足取りでどこかへと歩いていく。

in:クラアナ付近


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「~~~~っ! ────~~~~~……っ!!」

そのことがわかると、涙がボロボロとあふれ出てきた。
自分がなんで泣いているのかわからなかったが、
泣くのを止めることなどできなかった。

ちょうど近くにリフトがある。
少量のシザイが入ったコンテナも近くに転がっている。
全く記憶になかったが、どうやってかここまで運んできたらしい。

衝撃で散らばったシザイをコンテナに詰め直して、
リフトで地上へと上がっていく……

今日も生き延びた。

in:クラアナ内部


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(やだ、やだ……っ! こ、殺され、たくない……っ!
 殺したくもない……っ! どうして、やだ、ねえったら……っ!)

防戦一方。しかし相手は殺しのための手を緩めることはなかった。
ガン、ガン、と相手の武器が自分の武器に打ち付けられ嫌な音がなる。
左右から遠慮なしに打ち付けられ、バランスを崩して
また地面をゴロゴロと転がった。

(──っ!?)

ふと、見えた。自分と階段までの動線が空いている。
相手も必死になっていたからなのか、
地面を転がったことで位置が入れ替わったようだった。

「…………っ!」

それに気づいたとき、硬直していた体が嘘のように軽くなった。
考えるより先に体が動いていた。一目散に階段へ駆けだした。
殺したくない。殺されたくない。だから、とにかく逃げる。

階段へと飛び込んで、降りる余裕もなくそのまま転がり落ちた。
どれくらいの深さを落ちたのかはわからなかったが、
いくつもの打撲や擦り傷を負いながら下の階層へとたどり着いた
頃には、相手が追ってくることはなくなっていた。

in:クラアナ内部


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「や、やめてくださいっ! キカイじゃない……あたしキカイじゃない!」

必死に叫ぶが、その言葉は相手に届いているのかどうか。
少なくとも、攻撃の手は全く緩むことがなかった。
暴走キカイと同じく……自分を殺しに来ている。殺気を感じる。

(やだ、やだやだやだっ! なんで……どうして!?)

混乱しながらも、ナノマシンは最適な行動をはじき出し、
防御行動のアシストをしてくれる。
それどころか、攻撃をしろと、それが最善だと、
何度もナビゲートしてくる。

でも、攻撃することなどできなかった。
キカイ相手ならまだ攻撃できる。
だが、今相対しているのは、どう見たって人だ。

(人っ、こ、こ、ころ、ころ、殺し──っ!?)

どんなに傷つけられても、人を手にかけることなどできなかった。
心の底から自分が拒絶していることがわかる。

in:クラアナ内部


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「────っ!?」

向かってきたのは、キカイではなかった。
遠かったからか、恐怖心からか、キカイのように見えていたそれは、
ヒトだった。自分よりも年上に見える、綺麗なお姉さんだった。

姿を確認すれば、ほっと胸をなでおろした。キカイじゃない!
クラアナの中には色々な探索者が潜っているのだ。
特に階段の近くともなれば、他の人と出会うこともあるだろう。

「あ、あの、あたし……」

敵じゃないことを分かってもらおうと、向かってくる女性に声をかけようとして。
その女性は、持っている武器を思いっきり振り抜いた。
それに対してとっさに防御することができたのは、
ナノマシンによる反応速度向上の賜物だろう。

「……えっ?」

自分に何が起こったのか全く理解できなかった。
自分はとっさに武器を構えて、それで何かすごい衝撃があって、
今は地面を転がっている?

「えっ?」

痛みに顔を顰めながら、顔を上げる。
既に相手は追撃の体勢に入っていた。
また、何とか防御をして致命傷を防ぐ。

in:クラアナ内部


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行かなければ緩慢な死。しかし、行って負ければ即座に死。

(ああっ、あ……!)

ぐるりと胃がひっくり返ったような、強烈な吐き気。
耐えられずに嘔吐する。吐瀉物が地面に当たってびちゃびちゃと音を立てた。

その音にキカイが反応した。

「あああ……っ、ああっ、あ、あ、ああああぁ──っ!」

射すくめられたように体が硬直する。
獲物を認識したキカイが一直線に向かってくる。
もう、逃げられない。

in:クラアナ内部


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キカイと戦うことはまだすごく怖くて、戦っている最中は無我夢中で、
その間の記憶なんてほとんどないけど、
それでも、いくらかのキカイは壊せるようになってきているのだ。

(2層……こ、壊す、大丈夫、大丈夫……壊す、壊す……)

──でも、もし負けたら?

そんな考えが湧きあがってくる。

(ま、負けたら……)

想像してしまう。
キカイの腕が自分を叩き潰すさまを。
キカイの刃が自分を刺し貫くさまを。
キカイによって自分が切断されるさまを。
キカイが自分を圧し潰すさまを。

(負けたら……)

人生は一度きり。やり直しなんてきかないのだ。

(負けたら──)

モノである彼女に複製体の説明がなされているはずもなく、
されていたとしてもその望みなどない。

(──死、死ぬ……)

はあはあと息が荒くなる。
気のせいか、視線の先のキカイが大きくなっているように思えた。

in:クラアナ内部


icon
(それに、生存価値……あたしの命の値段……
 買うたびに上がってる。どんどん高くなってる……)

理由はわからないが、最初に比べて既に倍以上の値段になっている。
最終的にどこまで上がるのかは知らないが、
このままだといつかは生存価値が買えなくなってしまうかもしれない。

(そうなったら……死、死ぬ……いや、殺されちゃう……)

つまり、いつかどこかで危険を冒して2層へ、
あるいはそれより深い層へと進んでいかなければならないのだ。

目を凝らして、階段を守るように陣取っているキカイを見る。
どんな種類のキカイかすらわからない。

アレを壊せば2層へと行くことができる。
きっと得られるポイントも増えて、1億シザイにより近づくのだろう。

(2層……い、行く? アレを壊して、2層、に……)

ナノマシンにより探索者の身体能力は強化されている。
固形食を握りつぶしてしまって、そのことは実感してもいた。
もしかしたら、あっさりと壊せてしまうかもしれない。

in:クラアナ内部


icon
クラアナの深くへと降りる階段の近く。
そこには階段を守っているらしき暴走キカイの姿があった。
自分なりに身を隠して、その様子をうかがう。
今のところはキカイに気づかれている様子はなさそうだ。

「…………」

クラアナの深くで見つかるものは、
より価値のある『シザイ』になると説明を受けていた。
つまり、より深く潜ることができれば、
得られるシザイも多くなっていくということだ。

ただ、深くに進めば進むほど、徘徊している暴走キカイも
それに応じて強大になっていくということも聞いていた。

頭の中で必死に計算をする。
初めての探索で得られたのは約1万シザイ。
キカイから要求されたシザイの額は1億シザイ。

(1万が1000回で1000万だから……1億だと1万回?
 毎日探索したとしても、1年が365日だから……えっと……
 10年……より、たぶん多い、よね……)

10年間以上もこんなところに毎日通い続けるだなんて、
絶対に途中で頭がおかしくなってしまう。
その前に、きっと死んでしまうだろう。

in:クラアナ内部


icon
「…………っ」

歩いていく足が震える。
どうして自分から地獄へと歩いていかなければならないのか。
この前みたいに、キカイがクラアナへ押し込んでくれた方が
まだ自分ではどうにもならないだけよかったかもしれない。

探索受付担当キカイに申請し、武器を受け取る。
モノである彼女には、武器の携行が認められていないからだ。
シザイを入れておくためのコンテナの貸し出しを受けて、
あっさりと準備が完了する。

リフトに乗り込み、どんどんと降りていく。
とても下を見る気にはなれなかった。

どうかもう一度この景色を、下から上へ上っていく景色を、
見させてくださいと、遠い世界の神様に祈った。

in:クラアナ付近


icon
「……あと、5時間」

視界に表示されるカウントダウンは時を刻んでいる。
残された時間はあと5時間と少し。
要するに、今日中にクラアナへと赴かなければ
懲罰プログラムが開始されるということだろう。

クラアナへと降りるリフトが地獄の入り口のように思える。
地獄といってもいいのかもしれない。
自分を殺そうと向かってくる暴走キカイがうごめいているのだから。
あるいは、この世界自体が地獄なのかもしれないけれども……

懲罰プログラムに耐えきれれば、今日の探索は休めるかもしれない。
しかし、結局のところ自分の生存価値が減るのは止められない。
生存価値を買うためにはシザイが必要で、
シザイはクラアナを探索することでしか手に入らない。
死ぬのが嫌なら、どのみちクラアナに潜るしかないのだ。

in:クラアナ付近


icon
「あ、……あは。えと、き、着替え、ない、です。
 あ、えっと、マ、マーケット……ある、んです、ね。
 デ、デート……はい、デート、します。」

だから、とりあえず愛想笑いを浮かべて、そう返しておいた。

in:就寝施設


icon
「……っ! な、なにこれっ! なにこれっ!?」

瞼に触れる指の感触。光が滲むような感覚。
そして目は閉じているはずなのに、やたらカラフルな視界。
目を閉じているのか、目を開けているのかすらもわからなくなってしまいそう。

見えてる? という問いにも、目は開けないで、という要請にも
コクコクと必死に首を縦に振って答える。

何から何までわからないことだらけだが、
目の前の人物の言うことには従わなければならないという
思いだけが、この少女を行動させていた。

笑いかけられても混乱と恐怖の心がなくなることはなかった。
こんなに不思議な力を使えるのなら、
言うことを聞かなければ、自分がどんなことをされるのか……

探索者になってからまだたった数日。
それでもその間に、もう一生分以上の命の危険にも、
理不尽にも出会ってしまった。
何をどう信じていいのか、わからなくなってしまっていた。

in:就寝施設


icon
「は、はいっ、な、なんでもしますっ、だから……
 え、え、デ、デート……? あっ……」

困惑した表情を浮かべる。
デートとは男女でするものではなかったか。

少女の手もまた、見た目相応に柔らかい。
怪我をした部分は全部ナノマシンが治してくれたからだ。
恐怖と混乱の中で柔らかい手の感触がして、更に混乱する。

だから目を閉じてと急に言われても反応することができなかった。
目元に触れられた指によって強引に目が閉じられるだろう。

in:就寝施設


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「ひ、ああぁ…………っ」

必死の威嚇を無視して近づいてこられると、恐怖を露わにする。
少しでも距離を取りたくて、壁にもぐりこんでしまいそうなほどに
無味乾燥な壁へと体を押し付ける。

息継ぎもなく告げられる言葉が怖い。
考えを見通せない透明な瞳が怖い。

言葉の意味も分からない。
幸せな夢? 良くできただけの偽物?
クスリ? 一体何を言ってるの?
目が見えなくて何とかなるわけがないじゃない!

どうかな? なんて言われてもわからない。
怖い、怖い。目の前にいる人が……怖い。

誰も助けになんか来てくれない。
他にここで休んでいる人なんてたくさんいるはずなのに。
それは、キカイがら告げられたように、
自分が人ではなくただの物だから。

「あ、あぁ、う、ぁ……う、ぅあぁぅ……」

何かを言おうとしても、口から漏れるのはただのうめき声。
荒い呼吸とともに、うめき声を散々漏らした後に
やっとの思いで絞り出した声は。

「ゆ、ゆるして……たす、けて…………
 な、な、なんでも、します、
 いたいこと、しないで……」

あなたに対する命乞い。

in:就寝施設


icon
「な、な、な、何なのっ、あなた!
 いきなり入って来て、いきなりそんなこと……っ!」

ブンブンと頭を振ってその言葉を振り払おうとする。
言われたことはどうしようもない真実だと理解しているから。

「キ、キカイ……さまっ!呼びますよっ!」

呼んだとしてもキカイが駆けつけてくることは
よほどのことがない限りないだろう。
この少女はエデンではモノとして扱われている。
この部屋に鍵がついてないのもそれが理由だ。

恐怖、困惑、敵意、悔しさ……そういったものが
ないまぜになった感情が目の前の者に向けられている。

in:就寝施設



Line ────注意事項────
本キャラクタは以下の条件でプレイしております。
そのため、キャラクタレベルでデータ的なアドバイスをいただいても応じられない場合があります。
また、バディを組むことを検討してくださる際はご注意ください。

現在の縛り条件
 ・超常の能力を参照するチップ(例:「超撃」「回復」)の使用を禁止。
 ・「スナッチ」「幻剣生成」「全力逃走」「警戒」の使用を禁止。
 ・いわゆる汚染探索者に対して攻撃を行わない。
 ・到達階層が離れすぎている探索者とのペア探索不可。

 ※自然に生存価値不足で死ぬかもしれないくらいの難易度へ自主的に調整します。



────設定────
クラアナ内で気絶しているところを探索者に発見され『シザイ』として持ち返られた少女。
この世界に転移してきた異世界出身者で、ニホンと呼ばれる平和な国で祖父母と共に暮らしてきた。
そのため、探索者としての適性は皆無と言ってよい。

しかし、エデンにおいて彼女は『ヒト』ではなく『モノ』であり、自らの行く末を決める権利はない。
キカイによって探索者として登録された彼女は、クラアナに潜るほかない。
未来を掴むためには、探索によってシザイを獲得し、自らの『生存価値』を示さなければならない。
あるいは、彼女に『生存価値』を与える何かが見つかれば……


────エデン市民の皆様へ────
コレは『ヒト』の見た目をしておりますが、クラアナから持ち返られた『シザイ』であり『モノ』です。
当然、人権というものはありません。無駄使いとならぬようお使いください。


────懲罰プログラム────
コレを自発的にクラアナ探索へ赴かせるために組み込まれたプログラムです。
プログラムが発動すると、全身のナノマシンがコレに感覚刺激を与えます。
感覚の種類は無数に存在します。痛覚刺激がほとんどですが、他の種類の刺激も存在します。
エデン市民であれば、申請の後、許可が下りれば自由に発動させることができます。


────ロール傾向等の設定────
【ロール傾向】センシティブ(R18) ※ただし、それなりにグロテスクな描写も行います。
【ロール傾向(閲覧設定)】「なんでもあり」「ゲーム攻略」以外
【ミュート機能】プレイヤーが精神的に軟弱なので積極的に活用します。
        本キャラクタが合わない方は遠慮なくミュートしてください。


────権利表記────
本キャラクタのイラストには、以下の素材を加工して使用させていただいております。ありがとうございます。

 糖度70%様 【女の子立ち絵素材 BITTER】