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No.716370584
ラク
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age:16
sex:male
height:172cm
weight:54kg
Favorite:unknown
Hate:unknown

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かえらせてぇや
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武器1
固形食(チョコレート)
iconCuraanaNow

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「立てる……けど、膝わろてんな。
 ま、あとちょっと歩けば休めるからカンベンしてや」

がくがく、震えていつつも何とか立ってくれたのを見て。
こちらはこちらでそりの後始末。
目立たないところにちょっと置かせてもらって、
また後日処分しに来るつもりのようだ。

「俺についてきたらええ。
 そこで楽しくお喋りしよか。
 怪我の具合とか気になるし、
 聞きたい事あるしな」

肩をぐるぐる。
ここまでずっとけん引してきたので
身体はすっかり凝り固まっている。
やっとこさ解放されたが、あとちょっと手順を踏めば、
気楽な部屋で休めるのだからと体にもう一息喝を入れる。

「ついといで」

うさぎの様子をちらちらと窺いながら、ホテルに入っていこう。

in:ファッションホテル


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やってきたのは娯楽区画…の中でも、
より派手で薄暗い雰囲気のところ。
道中、すれ違う人々の視線を浴びた自覚はあったが、
いちいち気にしては仕方ないし、余計な関心を買うと面倒だと、
さっさとここまで歩いてきた次第だ。

「なんや。来るんは初めてなんやな」

似た子は違った。やはり、違う子。
その辺りは、後で確かめればいいかと考えて。

「まあ、シザイを払えば休めるところや。
 俺も何度か入ったことあるし、怖いことあらへんで。
 今日は俺のおごりでええ。休憩しよや」

ここのことを端的に説明しつつ、
ホテルの前でそりの紐を下ろす。
即席にしては漸くのお役御免といったところ。

「そんで、そりから下りれるんか?
 流石にこれは持って入られへん。
 ここで捨てんとあかんし」

in:ファッションホテル


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「怖いこととか痛いこととかせえへんて。
 これから行くところも……せやなあ、
 ジブンがいたとことか、ここよりよっぽど安全やがな」

自分はされそうになった側なのはそれはそれとして。
とりあえず、うさぎはめそめそしてはいるものの、
そりの上で大人しくしているようなので。
このままクラアナからの脱出を目指そう。

「……行くならあそこしかないやろな。
 支払いは……まあ、俺持ちやんな」

流石に自分の家につれこむわけにもいかないので、
どうやらうさぎと縁のある場所へ向かうようだ。
そのままそりを引いて、クラアナを出ることに。

in:クラアナ内部


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「……そない喋れるんやったらまだ大丈夫やと思う、けど……」

連れてきたはいいものの、
あの場に放置してれば確実な死が待っていただけの違いで、
これから緩やかに死んでいくのかは……知る由もなく。
だから、楽観的に考えるしかなかった。

「あんとき、なんかばちばち音しとったしな。
 ……俺になにしようとしてたんか知らんけど。
 その反動かなんかやったんか?」

とはいえ、ここで話し込むのは自殺行為だ。
意識の戻ったうさぎも、別段妙な動きもしなさそうと判断し、
再びそりを引き始める。

「まあええわ。その辺のこと、ジブンから聞きたいんや。
 ……似た奴の話も含めて、話したいしな」

in:クラアナ内部


icon
「……なんや、起きたか?」

そりを引きつつ、呻き声に言葉をかけた。
周囲と、うさぎ、両方に気を配るのも楽ではない。
似ているが、素性が知れない相手……
また襲われてしまってはたまったものではないので。

「あんなところで放っといたら死んでまう思てな。
 つい連れてきてしもたわ」

その割に、かなり危ない橋を渡ってしまったようだが。
一旦そりを引くのをやめて、起きただろううさぎに目を配る。

「……いうて、怪我しとったらとか思っただけなんやけどな。
 ジブン、起きれるん?」

in:クラアナ内部


icon
クラアナをゆく男と、男の引くそりに乗った動かないうさぎ。
そりを引きずる音こそ周囲に響いているが、
幸い危険なキカイや不意打ちには遭っていない。

「……あそこからこう繋がっとったんやなあ」

普段からシザイ集めにクラアナへ飛び込む身としては、
ここからあんな恐ろしいところに繋がっている事実が、
むしろ空恐ろしい気さえする。
キカイたちの残骸を見やるに、階層もそう深くないことも、
それを後押しすることになっていて。

「いうて片手落ちには変わらへん。
 はよ出なあかんな」

しかして油断は禁物。万全の状態とはとても言えない。
いつあっけない死がやってくるとも限らない。
上層への戻り道を探して、急ぎ足にて進むとしよう。

in:クラアナ内部


icon
クラアナをゆく男と、男の引くそりに乗った動かないうさぎ。
そりを引きずる音こそ周囲に響いているが、
幸い危険なキカイや不意打ちには遭っていない。

「……あそこからこう繋がっとったんやなあ」

普段からシザイ集めにクラアナへ飛び込む身としては、
ここからあんな恐ろしいところに繋がっている事実が、
むしろ空恐ろしい気さえする。
キカイたちの残骸を見やるに、階層もそう深くないことも、
それを後押しすることになっていて。

「いうて片手落ちには変わらへん。
 はよ出なあかんな」

しかして油断は禁物。万全の状態とはとても言えない。
いつあっけない死がやってくるとも限らない。
上層への戻り道を探して、急ぎ足にて進むとしよう。

in:エンドボード


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待てとの言葉に、誰が待つんやなどと口にする余裕もない。
鈍足なのは声の遠さから察せるが、それにかまける程の猶予もなく、
不思議と上まで追ってくることもなかったからか、
全身全霊をかけた逃走は、なんとか成果を収めることができた。
それを労う余裕もないまま、絞り切った肺へ空気を取り込むように
ぜえぜえと息を切らしつつ、両手を膝について呼吸を整えている。

「はぁ………、へぁ………
 アカン、ほんま疲れた……
 なんとかなった……なんとか、なった……」

帰り道は分からない。が、少なくともここはあの一帯ではない。
近くに転がっている残骸などから、クラアナへ向かっていることは、
およそ検討が付く。
引き続き、油断も隙もできないところだが……

「クラアナより怖いと思ったんは初めてやわ……」

ある程度息が整ったところで顔を上げる。
先のようなところよりは余程マシだとばかりに、
うさぎを乗せたそりを引きながらずんずんと、
クラアナへと踏み込んでいったのだった。

in:エンドボード


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「…………」

寝かせたところで、ようやく気付いた。
一度おっぱらっただろううさぎたちの気配がすることに。
そして、その特徴的な耳が、ごみの山から確かに現れて……

ヤバい、ヤバい、これは絶対アカン。
そう口にする前に、そりの紐に手をかけた。
もう一刻も早くここを後にしないと、
今度こそ解体されてしまう。

「~~~っ!!」

言葉にも、声にもならない。
肺いっぱいに空気を吸って、全身に力を込めて。
傍に現れた別の何かにうさぎたちの注意が向かっている合間に、
そりを引いて一目散に、ここから去るため走り出した。

in:エンドボード


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「………」

周囲を一瞥する。
キカイの残骸だろうか、ここでの惨劇の跡だろうか、
朽ちてはいるだろうが丈夫そうなゴミの類がそこかしこに。

「やるしかない、やん……」

どうやら、それしかうさぎも自分も救う手立てはないと悟る。
穴だらけの鉄板に、千切れた配線を繋げて束ねて、
破れた布切れを敷物代わりにしてしまえば、
即席のそりが出来上がり。それにうさぎを乗せて、逃げること。

抱きかかえて運ぶなら、重さは身体全体にかかるが、
引いていくなら腕だけでいい。
左腕に仕込んだ模造義体が、より力を発揮してくれるはず。
覚悟を決めた。後はやるだけ。それも、他の脅威が来る前に。

そうして無我夢中で作り上げたそれは、なんともお粗末。
だが、補修なしでも片道分くらいは持ってくれそうだ。

「……よし。
 おい、ジブンまだ生きとるやろ。
 とりあえずここから出なあかん、から…っ!」

後はそれにうさぎを乗せて、ここを発つだけだ。
今も転がってるだろううさぎを、抱き上げようと試みた。

in:エンドボード


icon
「…………」

どうやら最後の一吠えは、うさぎには効いたらしい。
が、それでも周囲からの視線が思った以上に減らない。
うさぎとは違う、なにかの視線。
うさぎだけでない、別のそれら。

今はまだ姿の見えないそれらだが、
見えたそのときこそ、年貢の納め時になってしまう。
事は急ぎと判断し、転がったうさぎを徐に抱き起そうとするが…

「……重たっ!
 アカンか、……ああ、もう…っ」

思った以上の重量感。これを抱えての長時間の移動は、
周囲に対して狙ってくださいといっているようなもの。
自分を害しようとしたものなんて見捨て置き、
ここから尻尾巻いて逃げだすことを考えても、
それさえ良心はちくりと痛むのだからままならない。
逡巡している……が。このままではいられない。

「……どないすりゃええ……」

独りでここに居続けるのはマズい。逃げなくては。
或いはうさぎと共に身を隠せそうなところは傍にあるだろうか。
又はこんな生命の危機が傍に感じられる地で、
他に頼れる誰かがいるだろうか。
思考に費やせる時間は僅かだ。辺りを見回しつつ、
できるだけ見捨てない方向でできることを見つけんとした。

in:エンドボード


icon
抵抗の後、うさぎたちは蜘蛛の子を散らす勢いで逃げていく。
拘束していたうさぎは男の身体を押しのけるように飛び跳ねて、
顔を上げたころ傍にいたのは、転がったうさぎが一匹だけ。

「っだらああっっ!
 舐めとんちゃうぞ、コラァ!!」

息絶え絶えにも威嚇するように吠え、素早く身体を起こす。
まずは九死に一生を得たところだが、
周りからはまだ無邪気な声がひそひそと聞こえる。
……3人どころでは済まなさそうだ。
勢いに乗じて脅かしたが、自分は思う以上に無力だと知られると、
今度こそ解体される虫の立場になりかねない。

「はぁっ……はぁ……
 アカン……ここは、アカン……っ……」

ここから急いで離れなければならない。
だが、その視線はひっくり返ったうさぎに向けられている。

男はもとより、平和な世界からやってきた。
痛ましい姿を見ると、どうにも放っておけなくなるほど、
多少の慈悲は誰しもが持ち合わせるような、そんな世界から。
例えそこに転がっているのが、
手段が不明でも自分を害しようとしたものでさえも。

in:エンドボード


icon
「……ッ……、……」

なんとか昏倒せずには済んだ、が、事態は好転していない。
寧ろここからどうにか逃げ出さねば、命はない。
どうする、と考える前に、籠った空間に複数の音が届く。

新手だ。
同じような声、だが抑揚や雰囲気が異なる。
精々が2,3人だろうか。
視界が遮られた今、漏れ聞こえるようにして伝わる言葉に、
より不安を煽られるほかない。

「―――!」

想起したのは、無邪気な子供達が捕らえた昆虫の四肢を、
腹を、頭を、捥いでその残虐な好奇心を満たす光景。
同じ構図だ。
縁起でもない言葉と共に、弾けるような音も迫ってくる。
間もなく、間違いなく、惨たらしく壊され、殺される。
そう意識すると、身体は窮鼠よろしく抵抗へと舵を切った。

「ん、んんっ!!ンンンン!!!」

歯を食いしばり、右の義足、左の義手に力を込めて。
身体をねじるようにして、力加減が微妙に危ういうさぎから、
拘束からの解放を試みたのだ。

in:エンドボード


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「……ッ……、……」

なんとか昏倒せずには済んだ、が、事態は好転していない。
寧ろここからどうにか逃げ出さねば、命はない。
どうする、と考える前に、籠った空間に複数の音が届く。

新手だ。
同じような声、だが抑揚や雰囲気が異なる。
精々が2,3人だろうか。
視界が遮られた今、漏れ聞こえるようにして伝わる言葉に、
より不安を煽られるほかない。

「―――!」

想起したのは、無邪気な子供達が捕らえた昆虫の四肢を、
腹を、頭を、捥いでその残虐な好奇心を満たす光景。
同じ構図だ。
演技でもない言葉と共に、弾けるような音も迫ってくる。
間もなく、間違いなく、惨たらしく壊され、殺される。
そう意識すると、身体は窮鼠よろしく抵抗へと舵を切った。

「ん、んんっ!!ンンンン!!!」

葉を食いしばり、右の義足、左の義手に力を込めて。
身体をねじるようにして、力加減が微妙に危ういうさぎから、
拘束からの解放を試みたのだ。

in:エンドボード


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ちらと見えた、これから下手人になりうるものの面。
それは確かに覚えている。似た人を見たことがある。
だが、彼女と決定的に何かが違う。
そう感じるものがあった。

「ッッ…!」

やばい。躊躇も遠慮もない。
クラアナの中で出会うキカイよりも、より残酷かもしれない。
普段ここに出入りしているものと比較して、
あまりに無防備な男は、クラアナでの姿勢に移行するより先に、
その者たちの動きを許してしまった。

「―――ん、ぶっ…!!」

足を頭にひっかけられる。挟み込まれる形だろうか。
ただこの状態で下手に抵抗すると、
勢いに乗った体重で首をねじ折られる…
とっさの判断とは言え、致命にならないことを祈りながら、
自ら地面に倒れ伏すしかなかった。

in:エンドボード


icon
男は気付かない。
周囲にはキカイと違う、
もっと別種のものが狩りを楽しんでいることを。

そんなものたちに音も立たず忍び寄られては、
気づく余地がどこにあるものか。

「―――っ!」

人の交わす言葉。
およそ聞くことを想定しない場所でのそれに、
半ば本能的に振り向いてしまう、と。

「ぅわっ!!」

いつの間に詰め寄られていたのだろうか。
うさぎはもう、その頭上に。
この地を知り切った者たちの襲撃を、
男が制することは叶わない。
接触を、許してしまう。

in:エンドボード


icon
男は迷っていた。
そうして迷って、彷徨って、歩きついた場所がここだった。

危ないところを避けてき続けたはずなのに、
行きつく先は最も避けるべきところだと、本能が警鐘を鳴らすような場所。

「……なんや、ここ」

クラアナと変わらない雰囲気をひしひし感じつつ、
恐る恐る周囲を探索している。
その先に、こんなところでも無邪気なものたちが潜んでいるとも知らず。

in:エンドボード


icon
「アカン、のぼせるとこやった」

時間の感覚を忘れて、長らく浸ってしまっていた。
変化のない光景がそれを促進させていたようで、
なんとも間抜けな顔を晒していたようだが。

慌てて湯舟から上がっては、脱衣所の方へと歩を進めていった。

「さあて、今日もひと稼ぎ行こかな」

in:湯浴み所


icon
「ふー……」

湯舟の端っこでひっそりと湯浴みを楽しむ男が一人。
誰が入って来るか分からないからと、布切れ一枚を腰巻にして。

「ここの景色も変わらへんな。
 ええことなんか、どうなんか、それもようわからんわ」

in:湯浴み所


icon
「……まあ、そういうことや。
 言葉にしたらあんま大したことないけどな」

少し寂しそうに笑ってみせる。
互いにあり方も立場も違うだろうし、感じ方も違うだろうが、
それを矮小と捉えることが、この男にはできないようだ。

in:湯浴み所



Line 安生 楽土(あんじょう らくど)

とある世界の出身という青年。
そこでは"高校生"という立場だった。
深夜に独りで散歩中に気分が悪くなってから、気づけばこの世界にいたという。

即物的な性格で、独特な訛りが特徴。
ほっそりした体型で、貧弱なりに培った知識を使った戦いを好む。

元の世界に帰ることが彼の願いである。
この世界で多少なりとも自分の価値を認めさせれば、
その願いを叶えられるだけの見返りがもらえることを信じている。


PL情報固定バディなし
ログ公開フリー
バディ・相方募集中
置きレス,R18,R18G対応
地雷は頑張って避けます!
交流大歓迎!

あんじょうよろしゅう!



画像は「はりねず版男子メーカー(2)」様より