CuraanaNow
「は、はあっ、はあっ……」
よたよたとした足取りで戻ってきた後、出入り口から少し離れたところでがっくりと膝をついた。
「な、なんか前よりも複雑になってない……?
はあ、はあ……。うう、ちょっと休憩……」
そのまま地べたに転がって目を閉じた。
in:クラアナ付近
キカイに殴られたり怒られている人を遠目に見る。
「何言われてるんだろう……。こ、こわすぎる~~~」
プルプル。クラアナ探索で多少は戦闘をこなしているとはいえ、身体能力とは裏腹に度胸はさほど成長していないらしい。
in:探索者審査会場
きちんと列に並んで自分の番が来るのを待っている。
痛いことをされないかとか、どんな検査をされるのか不安そうに視線を彷徨わせては
時々そわそわと列の先の方を見ようと身を乗り出す。
……自分の順番はまだの様だ。
in:探索者審査会場
「う~ん、今日も頑張った……寝よ……」
お風呂に入って、乾かしてフワフワになった尻尾からは
安っぽい石鹸の香りがする。
狭い寝床に寝転がると、昨日と同じように尻尾を抱きしめて目を閉じた。
「おやすみ……」
自分でも、周辺の人物に対してでもなくぼそりとつぶやくと、そのまま眠りに落ちた。
in:就寝施設
「う~ん、う~ん、ムキムキ……チョキ……う~ん……。
……んがっ」
ビクッとして顔を上げた。
「ゆ、夢か……」
夢の中でまで探索していたらしい。
自分がいるのは拠点内だったことにホッと胸を撫でおろす。
「うう、ちょっとのぼせちゃったな。
なにか飲み物買って帰ろ……」
湯船から上がると、水分をたっぷり含んで塗れモップの様になっている尻尾を絞り、
左手のもけもけした義手が纏っている水分も同じように絞ると身支度を整え、湯浴み所から立ち去った。
in:湯浴み所
クラアナの話をしている男性陣の話を横から聞きながらぼんやり考える。
(ちょっとは強くなってきた気がするけど、
深く潜るにも収入シザイが心もとないし
ショップも値上がりして除染しながら進むなんてできないし)
「どうしよ……」
独り言が口に出るタイプのようだ。
(調子に乗って死んじゃいたくないし、堅実に行くのがいいよね。
生き延びるのが目的なんだし。…………)
あれこれ考えている内に寝落ちてしまった。すやすや。
in:湯浴み所
体を洗って湯船に浸かる。もちろんすみっこの方だ。
「ああ、染みるう……」
疲労困憊の体と傷口、二つの意味で染みる。
やはり疲れた時には湯船に浸かるに限る。疲れきって入浴する元気が出ない時もあるが。
(この世界にこんなお風呂があってよかったな)
しみじみとしつつ、湯の中で漂う自分の尻尾を撫でつけた。
in:湯浴み所
「疲れた……」
よたよたとした足取りで脱衣所に入って来た。
脱いだ衣服を折りたたみ、腰にタオルを巻くと、
マーケットで購入した安っぽい石鹸とタオルを持って湯船に向かう。
首輪はそのままだが、本人は特に気にしていないようだ。
in:湯浴み所
が、数分もしないうちに戻って来た。
「忘れてた……」
のつぶやきと共に飲料物をいくつか購入すると、
それを抱え、今度こそ恥ずかしそうに立ち去って行った。
in:食料提供所
しばらく空っぽになった流動食の空き容器を眺めていたが、
ふと顔をあげると何人かがこちらを見ていることに気が付いた。
(も、もしかしてぼく、変な人だって思われてる?
いい年して、人前で泣いてるもんな……)
注目を浴びていたのは自分の方ではなく
流動食である事に気付くはずもない。
絶望感よりも恥ずかしさが徐々に上回り、いきなり立ち上がると空き容器をポケットに突っ込んで恥ずかしそうにイソイソとその場を立ち去った。
in:食料提供所
「ヴ」
おいしくなかった。
これならまだ固形食の方がよかったのかもしれない、と思ったが
その場合はおそらく流動食にすればよかったかも、と思ったことだろう。
無理やり喉に流し込み、数十分かけて間食した後、ため息をついた。
in:食料提供所
ここに連れてこられて数日目。
絶望を感じた回数はもうすでに両手と両足の指の数を超えてしまった。
おいしくない固形食が更においしくなさそうに見える。
食欲はないが、食べないと死んでしまう。
「今日は流動食タイプでいっか」
容器に詰められた流動食を受け取る。
軽く振ってみると中の液体が揺れ動く気配がした。
蓋を開けて吸い込む。ヂュ……。
in:食料提供所
「おえぇっ……」
明日このリストに載るのは自分の名前かもしれない、と思うと吐き気を催した。
やや青ざめた顔で隅っこの方で座ってうつむいていたが、
しばらくするとその場を離れた。
in:死亡者掲載所
マーケットと生活関連の施設しかまだ見ていなかった青年は、ふと拠点を一通り見てみようと歩き回っていた。
「ここは……死亡者掲載所?」
そう呟き、リストを眺めてみる。
別に知っている名前がある訳ではなかったが、これだけ死んだ人がいるのか、と思った。
in:死亡者掲載所
「えっ!? じ、地雷人間? 爆発するんですか……?」
恐る恐るマインの姿を頭のてっぺんから足の先まで見る。
ツギハギの可愛らしい服を着た華奢な女の子にしか見えない。
「あっ、確かに。そうですよね、シザイとか貴重な持ち物を狙ってる人もいるかもしれませんもんね……。
忠告、ありがとうございます。
ぼくもエンディングを迎えたくないし
マイン先輩も爆発しないよう気を付けてください!」
頭を下げて「おやすみなさい」と言って立ち去った。
in:マーケット
「ほんとですか? ありがとうございます!
というか、ここって娯楽施設もあったんですね。
どんな食べ物があるんだろう……楽しみにしてます」
尻尾がうずうずしてきたが、
周囲の迷惑にならないよう足に巻き付けてこらえる事にした。
「マイン先輩、ぼくみたいな新参者にも気にかけてくれるなんて、いい人ですね。
ここって物騒な所だし、その……実は怖い人だったらどうしようって思ってたんで。
あ、いや、ちょっとだけですけど」
“キミにはちゃんと帰るトコロがある”という言葉にちょっと胸がいっぱいになった。
気の利いた言葉が出てこず、誤魔化すように笑顔を返した。
in:マーケット
「はい、マイン先輩!
あ、ええと、ぼくはガブノ・レッドフードです」
小さな先輩に尻尾を振る。
「なんとなくは。
今日、やっと4層が安定して探索できるようになってきたくらいで……。
その、みんなみたいに深くまで行くのはまだちょっと厳しそうです」
と言いつつ、義体をつけたばかりの顔を擦る。
「わからない事だらけで大変ですけど、
……マイン先輩たちに教えてもらった場所でアレを食べるのを第一の目標にしてがんばろうと思います」
ショップ店員に聞こえないように最後の部分はひそひそ声で話した。
in:マーケット
言いようのない不安から目を反らすように顔をあげると、見知った顔を見つけた。
「あれっ、もしかして昨日のツインテールさん?
……だよね、たぶん。」
殺伐とした土地で(少なくとも自分としては)楽しく話せた人物という事もあり、
緊張感が緩んだのか笑いつつ軽く頭を下げた。
ついでにちょっとだけ尻尾も振っている。
in:マーケット
「……どうなってるんだろ」
近くにあったガラスに映り込む自分の顔を眺める。
まだ違和感は残っているものの、
瞳は見慣れたミント色のそれだ。
「今回は死なずに済んだけど、次は……。
……ううん、頑張って家に帰る方法を探さないと」
早く落ち着く我が家に帰りたい。
……我が家?
in:マーケット
「うう……。死ななくてよかったぁ……」
少し強くなってきたと思って調子に乗ってしまい
いつもよりも1層深い場所を探索してみたのだが、
返り討ちにあい、体の一部を失う羽目になってしまった。
既に片腕を義体にしていたものの、
己の体をこれ以上失う事にまだ抵抗感を捨てきれなかった彼は
模造生体義体を購入したのだ。
in:マーケット
*ガブノ・レッドフード
*異世界人です。
*某テーマパークのキャストです。新人研修の為に連れてこられたようです。
*ケモミミと大きな尻尾を持ちますが、種族は不明です。
*おとなしい性格で、若干人見知りをします。
*
▶ムキムキにボコボコにされたので左腕に機械の義体に変えました。
▶シザイを貯めて、左腕を異形の義体に変えました。
▶ムキムキに頭を一部もがれたので模造生体義体にしました。
現時点でのこれ以上の義体化はまだためらいがあるようです。
【ガブノが知らない情報】
*異世界人である事は真実ですが、
彼のおとなしい性格、および記憶は人工的に作られたものです。
*早い話が人造人間です。
*某テーマパークのホラー・ゾーンのキャストとして造られました。
*新人研修、つまりクラアナである程度肉体改造を施された後、
テーマパーク関係者に回収され、キャストとして働きます。
*回収されたキャストはテーマパークで働き、
“働けなくなった”際には、新たなガブノが補充されます。
*現在のガブノは 239体目 です。
*怖い 怖い おおかみさん
赤ずきんちゃんをだました おおかみさん
赤ずきんちゃんをたすけるため 退治しよう♪
*ぼくは死にたくない!
*そんなの、無理だよ。
==PL==
仕様をよくわからないまま手探りで遊んでいます。
ちょっとすけべとかちょっとぐろとかは大丈夫ですが、
ハードなものは内容によるので相談のうえでということで……。
全体チャットでのログ公開などはご自由にどうぞ。
(メッセージでのRPは内容によります)
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