CuraanaNow
「たまたま散歩していたら、見かけたから。
本当に用はそれだけだったから、お邪魔してごめんなさいね」
そう言い残すと、夜闇に消えるかのようにスーッとその人形の存在は消えていった。
in:酒場
「たまたま散歩していたら、見かけたから。
本当に用はそれだけだったから、お邪魔してごめんなさいね」
そう言い残すと、夜闇に消えるかのようにスーッとその人形の存在は消えていった。
in:酒場
「ええ、貴方はホームレス脱却はできたかしら?」
ウサギの人形は肯定する。
幽霊のように佇みながら。
in:酒場
いつの間にか傍らにいる。
in:酒場
見覚えのある魂と、記憶にない魂。
それぞれがここにいるけれど、今は興味がない。
ただ、深き地にある直さなきゃいけないものを探して、機械人形は歩いて行く。
in:エンドボード
深き奥底から、機械人形がのそりのそりとやってくる。
in:エンドボード
壊れた玩具、使えそうなはずなのに捨てられている部品。
それらをこの朽ちた機械人形は拾っていき、
それを抱え、何処かへと持ち帰ろうとしている。
その方向は何処かの区域だった。
in:廃棄区画
「......」
またやってるんだ、と遠目で行われている光景を目にして、
座った後に人形はため息をつく。
それが、この場の常識である為制止もしない。
ただただ、見ていた。
in:エンドボード
「……」
静かに人形は、散歩をする。
「(そういえば……、ここに来てから何だか。
人の魂の色が鮮明になった気がする)」
その視線の先にいるヒトやキカイの魂の灯火が、
最近になって、何故か鮮明に見えるようになった。
それはずっと、魂の状態であるからだろうか。
人形には、わからない。
in:エンドボード
この先の奥の奥、ずっと暗い奥底へ
人形はゆっくり歩いていく。
遥か彼方にある一つの工房へと戻るために。
in:エンドボード
「そうね。 ……じゃあ頼んでこようかしら。
お話相手になってありがとう、素敵なホームレスのシスターさん。
それじゃあまた」
そう翻せば、足を引きずってずるずるとそこから立ち去ろうとするだろう。
in:反キ組織
「ううん。私だってゆっくりメンテナンスしたいわ。
それに、お父さんが色々私達を作ってた所は見てたから。
見よう見まねで、色々作れたらきっと楽しいもの」
in:反キ組織
「たしかにね」
エンドボードだからなぁ、と慣れてしまった感想をつぶやく。
「ふふっ、一人でいるより他の人といる方が楽しいもの。
……私も中立のキカイさんに頼んで工房用意してもらおうかしら。
ずっと彷徨って散歩するのも……考えものだもの」
in:反キ組織
「そうなのね……。
じゃああまりここの散歩道は使わないほうがいいかしら」
ちょっとだけ憂いを見せる。
「居座り人……ホームレス?」
in:反キ組織
「……矛盾?」
誰かいたじゃないか。
in:反キ組織
「……潰れちゃったのかしら」
たまたま散歩をしていたら、あの場所の付近まで来てみたら、
見事に、その場所が瓦解していた。
何故そうなったかは知らないし、経緯がどうなのかも知らない。
ただ、散歩道の一つの行く末の場所が見事に無くなっていたという話である。
in:反キ組織
朽ちた人形が、壁伝いに足を引きずってゆっくりと前に進んでいる。
in:ブラックボード
「そう……バトルシスターさんね。
私は、キカイと今は対立もしないし、貴方達のそのレジスタンス?にも対立するつもりはないよ。
ただ、深い深いこの穴の底に、帰れる手立てを探して彷徨うわ。
……また、アイましょう」
腕を振って、背を向けてまた壁を伝って此処から去ろうするだろう。
in:反キ組織
「私は……そうね。人に造られ、願いを託されて、命(魂)を宿して、愛を知るために沢山人を殺して、愛を知って死んで……」
少し沈黙を置いて、俯き続きの言葉をこぼす。
「それでも魂は世界に遺って、ずっとずっと根付いているただの幽鬼。それが私、アニマトロニクスのIvy」
in:反キ組織
「この世界に縛られている。えぇ、だって私一度あのクラアナで死んだの。
そしたら、まるで夢が覚めるように目を開けたらまたここにいるの。
全てが泡沫の夢のように、醒めない夢にずっといるかのように」
朽ちたリボンを触りながらそう答える。
「汚染、ええ、クラアナを潜る時に体に染み付いてくるアレね。
ここの探索者さんと同様に、除染したらちゃんと落ちたよ。
あの店主さん、私にも施してくれるもの。他の人々には隠れてだけど」
in:反キ組織