CuraanaNow
不機嫌そうな顔。ただそれを見ていたいだけなのだろう。
合わせて動く視線に薄く笑み、やがて満足したのか。
近づけていた指を下ろし、一歩下がる。
「ん〜、ご飯かな〜。知識と経験は大人の方が豊富だし。
エルシェのものじゃあ満足しなさそうだもん」
渡すならの話。それが一番楽でもあるし。
語るのって案外、疲れるものだから。
「嘘がつけないことはとーっても素敵だけど…。
ここじゃあ、生きるのに大変そうだね?」
「あとあと…された事がないとは言ってないよ?
少年くんよりはマシかもしれないけどね♡」
と、残念ながらまだ笑顔。嫌がらせにはならないらしい。
泣いたり怒ったりすることがあるのかというくらい。
不気味なくらい…ずっと、笑顔でいる。
in:ブラックボード
…あぁ!予想通り!
やっぱりろくな扱いを受けてこなかったんだって1人で納得。
触れずにいた指先は肌をなぞるように空中で動かされた。
「え〜?何の得もないに決まってるでしょ〜?
なにか欲しいならなにかを貰わないと渡す気になれないしさ〜」
交換条件の交換条件。
知りたい風の態度を取りつつも、実際はどちらでも構わないのだろう。
施しを渡して対価を受け取ろうとするのは、あまり好きではないし。
「あははっ、だって少年くんが素直に反応くれるからさ〜?」
「それと〜、苦手で仕方のないことって言われても困っちゃうな〜。
色々試してくれたらいつか分かるかもしんないね」
つまりは何かを試さなければ始まらないということ。
さっさとどこかに行くにしても君の律儀さが楽しくて。
ついつい、からかう様な態度をとってしまうのだ。
in:ブラックボード
「うんうん、きっとエルシェが死んだらそうなるんだろうね〜。
…あっでもでも、別にオリジナルじゃないとも限らないけどねぇ?」
例えば、オリジナルが繰り返し同じ時間を過ごす…とか。
それを理解している者や理解せずに繰り返す者。
こんな世界じゃ、全く…絶対にないとも言いきれない。
「…それで?少年くんはどんな例を知ってるのかな〜?」
不機嫌そうな顔を眺めながら指先を伸ばし。
身に触れる直前でその指先を止めるか。
あるいは、貴方が身を引くかすれば少女もまた、身を引くだろう。
「上の階層か〜、エルシェは上あんまり好きじゃないんだぁ。
だからねぇ…って、ぁはっ!ほんと酷いこと言うじゃん〜」
「仮にそうなるとして〜。
見せてあげられないの、すっご〜く残念だなぁふふふっ」
写真でも撮ってもらう?それとも死体を引きずって?
…でも、多分裏切られても自分はそんな顔をすることがないから。
それを見た貴方の表情がどう歪むか見れないのだけが残念だな〜なぁんて!
in:ブラックボード
隠さず顕とされる警戒心。
どうしてそこまで警戒するのか、なんて。
ろくな目にあっていないからが考えられるもの。
とはいえ前にいるのは同じ背格好の女にここまで警戒するのかと。
…いや、化け物なんだから仕方がないか。
「ん〜、分からなくなるのはエルシェがどうでもいいからかな〜。
今生きてるならそれでいいしぃ…それにさぁ?
今のエルシェがオリジナルかどうかなんて、」
分かんないじゃん?
生身で失敗したから今があるかもしれないでしょ?
全てを語ることはせず、にぃっと笑みを深めてまた1歩近づいた。
「…んふ。エルシェがひとりの理由はねぇ、信用とか関係なくてさ?
その誰かを探すために色々回ってるんだけどぉ…。
なんかさぁ?誰に声かければいいかなって考えてたらめんどくさくなっちゃったの」
せっかち、という程ではないけれど。
たかがそんな理由。些細な理由でひとりでいるだけ。
「足並み揃えてってさぁ、案外大変じゃん?
相手が怪我しちゃったら可哀想だしね〜」
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化け物を呼ばれても一度だって顔を歪めやしない。
青い瞳に貴方を映し、ずっと…笑顔のまま変わらない。
傍から見れば、一方は笑顔。一方は仏頂面で。
さて、どう見えているんだか。
うわごとのように呟かれる言葉に耳を傾けながら。
ゆらり…小さな体を揺らして君に1歩、近付いた。
「いつだってエルシェはエルシェのままだもん。
怖いなんて考えたことないよ〜?」
「まぁでもぉ、最初はそうだったのかな〜?
今のエルシェには今しかないからわかんないやぁ」
前のめりに体を傾け、かくりと首を傾げて。
貴方の瞳をじいっと覗き込むように見つめる。
強く放たれた否定の言葉…気になる、なぁ。
in:ブラックボード
浮かべる表情は対称的で。
そんな顰めっ面してちゃ良い運も逃げるってもの。
そこら辺の虫だって逃げちゃうんじゃない?
なんて、別に口にするわけじゃないけど。
「…ぁはっ、化け物かぁ。ふ、ふふっ」
「だって〜、仕方ないじゃん?
そうならなきゃエルシェみたいなのは食べられちゃうもん。
だから強くなるんだよぉ?化け物なんて酷いなぁ……?」
生きるために足掻くというのに。
力を得て生き残る為の手段を得ようとしないとは。
事情があるのか、あるいは単に人である事に拘っているのか。
「それにぃ、エルシェはずーっと…ひとりだしぃ。
少年くんはさぁ、信用出来ないって言うけどぉ……。
最初から全部を疑うなんて、生きづらくない?大変だね〜」
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言葉は辛辣ながら、律儀に返す様はどうにもちぐはぐで。
浮かべた笑みはおさまりそうにもない。
こういう所が、他者を不快にするのだろうとは思うが。
これが性分だ。変えようのないものがそこにあった。
「あは、それって売り子に見えるってことかなぁ?
……まぁ、でも〜。確かにエルシェは自分で稼いでるよぉ?
探索者だもん、稼ぐ力はあるしぃ……。
少年くんだって、探索者なんだったら稼げるでしょ〜?」
ナノマシンがあるならば、出来るだろうと。
それとも貴方は怯えて動けないタイプなのかと。
首を傾げて律儀に返されるであろう反応を待つ。
最も、確かに稼ごうと思えば体で稼ぐことも可能だが。
あくまで稼ぎ方はあのクラアナでの稼ぎのみ。
体を売るのは、最終手段でいい。
取り入るというのはあくまで、上手く相手を使えという話で。
in:ブラックボード
睨みつける翡翠のような瞳。
怖気付くような性格ではないから、浮かぶのは笑みで。
帰ってきた答えもまぁ、予想通り。
それに気を良くした…という訳ではないが。
益々笑みは深まり、ひとつ頷いてみせる。
「そっかそっかぁ。そうだよね〜」
「…でも、そんなもの食べてたらお腹壊して。
それこそ、死んじゃうかもしれないよ〜?」
こんな場所にいる生物が、ろくなものを持っているとは思えない。
生きるために足掻こうとするのなら、もっと。
別の形を取ればいいのにと…お節介にも貴方に告げるのだ。
弱者であるならば、誰かに取り入るなりして。
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人の減ったとはいえ、相も変わらず良い治安とは言えず。
ふと路地の奥を眺めれば生を謳歌する者。足掻く者。
自身を売り金にかえる者。動かなくなった者。
様々に溢れ、上とは大違いだといつも通りの感想を抱く。
いつもならそれで終わり。
終わりだったのだが。
見えた貴方の姿、背格好は同じくらいだろうか。
栄養を取るだけなら固形食の方が余程足しになるだろうに。
可愛くオネダリすれば、それくらい簡単に手に入るというのに。
腹を壊しかねない何かを捕まえ食べるなんて。
そう考える頃には、足は貴方のほうへと動いていて。
「…ねぇねぇ、少年くん。なにしてるの〜?」
と、分かりきっていることを問うのだった。
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店の前で何やら面白いものがないかと立ち止まって見ている。
じぃっと……良さげなものは……………どうだろう。
「…エルシェ、今の服は気に入ってるしぃ……」
ブツブツ。
in:アンダーボード
煽られると反応しちゃう。
その素直さに楽しくなってしまう。
これは多分、気に入った人に悪戯を仕掛けるタイプ。
「えらいえらい♪
…何かあったらエルシェも困るしね〜」
せっかく素直で面白い人を見つけたんだ。
また今度、お話する機会がないと勿体ない!
なんて、考えているかはともかくそう告げて。
「はいは〜い、分かってるよ〜。
……それじゃ、またね──テリー」
1歩引く。両手を後ろ手に組んで。
これは貴方を見送る姿勢だ。
in:ブラックボード
くやしくないんだぁ。へぇ?
そんな様子でにやにやとした表情を向ける。
良いところ、と言われればその意地悪なものは消え。
それから緩やかに笑うのだが。
「エルシェはもう少しここにいるよ〜。
…テリー、気をつけて帰るんだよ♡」
道中襲われたり連れ去られないようにね。
その意味も込めて、首を傾けながら貴方の瞳を覗き込んだ。
in:ブラックボード
エルシェ、全然何言ってるかわかんない!
爆破されるような出来事をまだ知らないのである。
というか、これからも知らない気がする。
「え〜?エルシェにはナンパ成功してないよ〜」
他の子だったら、成功していたかもねという話。
まぁ、ナンパじゃないんだけど。
「んふ、ふ!だって事実だもん!
謙遜するよりも、認める方がいいと思うの」
目を惹く可能性は否めないが。
まぁそれでも、本人は上手くやっているらしい。
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「爆破ぁ?」
こてん、と首を傾げ目をぱちぱちと瞬かせる。
一体どういう環境にいるのだろうか。
「ん〜」「どうかな〜」
「……素直な子には、成功するかもね?」
と返す中、やはり真面目だなぁと幾度目の確認。
冗談が冗談でかえってこない。もはや凄い。
「…んふっ、それじゃあ素直に受け取っちゃう。
……まぁ、エルシェは可愛いのは知ってるんだけど〜」
そしてこちらはこちらで自信満々な人間だった。
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「…あはっ。謝るの早いな〜」
そこもっと粘らないの?
冗談を本気にしちゃうあたり本当に真面目。
最早それを分かった上で楽しんでいる。
「そうそう〜、目立たない目立たない〜。
探索者なんてあちこちにいるしねぇ?」
と、返したところで。
本心に対して目をぱちくりとさせる。
それもほんの一瞬で、笑みに変わるが。
「なぁにそれ。ナンパでもしてるの〜?」
in:ブラックボード
「…そんなこと言っちゃうんだ〜」
それに特に、不満などは無いけれど。
何かを企むように呟いて、とびきりの笑顔を向ける。
冗談か本気か、分からないような返しである。
続く言葉にはその笑みのまま。
「隠れる方が目立つこともあるしぃ。
ルシェはしりませ〜んくらいの態度の方が。
目に止まらなかったりもするよ〜」
本当に絡まれてないのかは不明。
嘘半分、事実半分かもしれない。
in:ブラックボード
「悪くないものは悪くないんだよ〜?」
すごくちょろいな〜と思っている。
詐欺に合いそうなくらい。
少女としては本当に面白くて楽しい。
「…ふぅん?まぁ探せば見つかるよ〜。
ルシェは隠れんぼ、しないしね」
危ない輩さんがいても堂々としている。
まぁ、人が多いしお店がある分ここより悪さは少ない。
in:ブラックボード
「え〜?ルシェは悪くないよ〜」
こんな所で遊ばれる方が悪い、と言いたげ。
というか遊ばれる方が悪いと思っている。
くすくすと笑い声を零しながら。
『今日は』にどうだろうねと首を傾げた。
「ま〜ま〜、苦労するとしてもさ〜」
方法があればその方がいいでしょ?と続けようとしたが。
問いかけにぴたりと言葉を止め、少し考える素振り。
「アンダーのどっかだよ〜。
ルシェ、シザイないから稼ぐまでは上にいけないし」
in:ブラックボード
「ちゃんと扱うのは偉いね〜。
ほら。捨てられるように投げ出されるのもやだし〜。
痛いのや激しすぎるのは疲れるし〜」
と、語っているがしたことがあるかは不明。
聞いた話かもしれないし事実からかもしれない。
あるいは適当なことを言っている可能性もある。
「ん〜、それじゃあ〜。
……今日のところはやめておこっかな」
かつ、かつ。と靴音を鳴らしくるりとその場を半回転し。
ふわり。上着とワンピースが軽く舞う。
そのまま手をひらひらと揺らして。
止めないようであれば、そのまま立ち去るつもりのようだ。
in:アンダーボード
「…テリーは純粋だね〜」
くす、くす と。揶揄うような笑い声。
こんなにもここで生きていくのが似合わないくせに。
ここの非情さとか、そういうものも知っている。
「今日は、大丈夫〜♡」
けれど真面目に語りかけるのもなんだから。
こんなことを言って、困らせていこうと思う。…楽しいし。
「そうした方がいいよ〜。
消す手段があるかもしれないしぃ?」
気づいた時が面白そうで、反応を見たいものだと思った。
in:ブラックボード