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No.848594496
ハクイ
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age:不詳
sex:男性
height:175cm
weight:痩せぎす
Favorite:なくなった
Hate:機械や異形

Comment
「俺達は生きる為に死んでいる」
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iconCuraanaNow

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「ここにあんたを救う神がいなかった事は確からしい」

事実として、あなたを助けたのは人間なので。
仏頂面の男は浮かべた笑みに対して愛想笑いを返しもしない。
とはいえ手を伸ばされれば、
眉を寄せ、暫しの思考ののち、引き起こそうとはする。

軽薄な笑みからああ言えばこう言うだろうと判断した。

「ここは人類最後の居住区域、『エデン』。
 そこから棄てられたものが行き着く、その廃棄区画です」

何にせよ。乗りかかった船だ。
説明の一つくらいは安く済む。

「詳細は歴史家の仕事ですので、省きますが。じきにわかります。
 ここには穀潰しに施すような余裕はない。
 あんたが生き残る術は、『探索者』となって
 自分が"生存し続ける事"の価値を示すことだけです」

「探索者──そして、地下に広がる穴。
 それらに関しては、そっちの方が詳しいんじゃないですか」

そっち、と視線を向けるのは色眼鏡の男の方。
棄てられたものの中から価値を見出そうとする。
振る舞いは正しく探索者然としているように見えた。

in:廃棄区画


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「……宗教施設の…いや」

「"外"から流れ着いたか」

とぼけたような語り草に独り言ちる。
この世界にも宗教と名の付くものはあるらしく。
けれどこの世界の出であれば、よほどの酔狂者でない限り
とっととこんな所は後にしているだろう。

よその世界から来たものであれ、或いは、であるからこそ。
ここでは他の者と等しく人権がない。
探索者になるなり生きるに値する価値を示せないのであれば、
シゲンとして処理された後、ここに積まれた絞り滓の仲間入りだ。

「ゴミ溜めにも神ってのは居るもんですかね」

「あんたが今置かれている状況について、案内は必要ですか」
「生憎ボランティアじゃありませんが、
 『使える』なら野垂れ死なれるよりは良い」

in:廃棄区画


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そんなだから誤解をされるのだ。
いつか誰かに言われた言葉がリフレインする。

眉を顰めたことか、或いは視線を気取られたか。
マナー違反。ゴミ漁りを咎めるつもりはなかった。
そんな正義感は持ち合わせていない。
正義感で生きていけるほど世界は甘くもない。


ここに長居する用も無い。
ゴミ漁りを続行する様子を見て、立ち去ろうとした。

「誰もがここでは人間性さえも落としていく。
 掃き溜めでは何に抵触することもないが、とはいえ」

「""事""だなぁ」

色眼鏡の男が奇妙な落とし物を見付けてしまうまでは。

どこかの法では、遺失物を発見し、届け出た場合
最大で遺失物の2割までを所有者に請求することができるらしい。
人のかたちをしたものの2割とは何になるだろう。

in:廃棄区画


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「体の良い雑用と思われちゃいないか」

まあ、事実なのだが。

積み上げられた文明の絞り滓の上に
新たな廃棄物がまた積まれていく。
探索者となってこっち、探索以外の時間は大抵、
知り合いやそのまた知り合いからの雑用をして過ごしていた。

「…………」

ゴミ山を見渡す。眉を顰める。
こんな所で。

in:廃棄区画



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研究者風の男。
問えば曰く、以前は実際に研究区画に居たのだという。
それが探索者となった理由は杳として知れない。

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イラストは下記のPicrewを使用しています。
あかいろのオーロラ
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白色のあなたへ
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問題があれば差し替えます。