CuraanaNow
「ふふん、だろう。靴もはける。履けんこともない、あまり履かないが」
靴が可哀想なことになる。
研究対象として見られていることには気づいていなかった。
子供と思っての侮り。あるいは人外の傲慢さ。
「多分な、空も見えんし穴?に潜るしかないのだろ」
「お前はなんだ、ここらの小汚いガキとは違うから、もっと上のやつか?」
in:エンドボード
「自前だ!いいだろう」
ざり、と足を見せびらかすように膝を上げた。
腿の半ばから恐竜じみた歪な足を見せつける。
継ぎ目は鱗に覆われているが、柔らかな肌から突然切り替わる鳥獣の足は違和感が強いか。
「大変だ!大してものがないしちょっと文句を言うとずっと機械音声で文句を言われる」
「物もくれない、ケチだこの世界は」
「湿気ている、錆しかない」
in:エンドボード
「せいたいぎ?」
「……」
「ああ!アレか、鉄絡繰商人の売ってるやつだったか」
「人なのか」
ぽん、と手を叩いた。
人であるという返答には不思議そうだったが納得した素振りを見せた。
そう言われたらそうなんだろう。
浅い理解だ。
「ン」
「ああ、なんだか迷い込んでしまったようでなあ。気づけばここだ、難儀だな。
来たばかりだよ─────」
警戒心もなく、あっさりとそう言う。
ヘラヘラ笑いながら上を見上げた、見えない空を見るみたいに。
in:エンドボード
がつがつと足音を立てた。
妙齢の、女のように見える。足だけが異質な鉤爪仕立て。
「どうも!」
「子供の顔だ、人か?人かな、違うようにも見えるが」
普通の人とは、という意味だ。
硬質な好奇心に返されるのは子供のような、無邪気な興味だった。
キラキラの浅ましい欲の瞳。
「グニョグニョしていたな、ここのガキではなさそうな」
触手のことをさしていた。
in:エンドボード
奇っ怪な子供がいる、ね。
ここに来てそもそもまともな人の姿をしていてもそうでは無いということを学んだ女は、シザイを片手に弄んだ。
キラキラしていないし、美しくはない。価値はあるらしいが、審美眼的には使えるだけのガラクタか生ゴミに過ぎない。
「アアはなりたくないものだな」
例えば飲み込まれた女だとか。例えば今足元に横たわる子供の亡骸だとか。例えばクラアナで見た成れの果てだとか。
その他もろもろ。
in:エンドボード
けん、けん、けん。
爬虫類じみた足が汚れた街並みを蹴るように歩く。
「ひーどいところだここは」
ゴミ漁り。死体漁り。ハゲタカのような浅ましさで不幸の懐を漁り、女は歌うように独りごちた。
降りた理由は簡単で、盗みだのなんだの、見咎められない場所だと思ったからだ。
「ろーくなものがない……♪」
分かっていながら、漁るのをやめない。
歌うように漁っている。
in:エンドボード
穴から。
女のような鳥が飛び出した。
陽気な歌声、はだけた胸元を閉じて刺青を隠し、鮮やかな笑みを浮かべて、斧を引っ下げる。
「知らぬ場所!知らぬ場所だここは!」
潜る者にしては陽気で、この世界の者というには少しばかり浮いていた。
登録も間もない女が、スキップするように跳ねて、シザイの事で若干揉めてから離れていく。
in:クラアナ付近
ひとつ小さく鼻で笑う。
子供はマイペースで、不遜でワガママだった。
またきっとクラアナに戻り、次話す時には君の階数と同じ程を潜っている……かもしれない。
危ういペースと見るかは、人次第。
楽しげなこう笑だけが響く……。
in:クラアナ付近
「いやよ」
切り捨てて。
とん、とつま先で地面を叩いた。
除染が済み、査定も終わり、落ち着いたらまた潜る予定。
「用はそれで終わり?」
端的な問いかけ。彼女にとって時間は有限だ。
in:クラアナ付近
「は?考えてないし、人を疑うことしか知らないわけ?」
考えてんだよな。
後ろめたさもなく堂々と言い切って、キカイ様方へと意識を向ける。
査定だの除染だのなんだのでいらっしゃるだろうから。
謝罪は鼻で笑った。育ちで知れるし、なんなら躊躇いがちに否定したので益々目が冷たいものとなる。
「ぺド鎧」
あだ名を勝手に脳内で書き込んでおく。
間違いなく不名誉だ。君の妻はおそらく成人している方だろうし。
in:クラアナ付近
「あっそ」
ま、身につけているものを奪うというのは難しいことだ。
重たい金属ならなおのこと。
中身が殺せれば中身ごと質に売っ払えるが、ここはクラアナ付近。
キカイの目がよく向かってくる場所だ。
ツンと顎を上げて、素っ気ない。心配もせず、悪びれもなかった。
「キッショ」
君の問いかけは子供の不興を買ったようだった。
君が悪いわけではない。仲間と群れている方が安全であるというのは当然だ。探索者なら尚更。
しかし彼女の隣には誰もいないし、誰も置かない。
つまり……ぼっちを指摘されて不快に思ったわけである。
「誘拐犯かペドの質問だから。それ」
刺々しい口ぶり。露悪的な言いようだ。
in:クラアナ付近
「あー」
そこでようやっと自分に声をかけているのだ、と理解した。
黒い大鎧の方へと視線がむく。
兜。篭手。胴鎧。足甲。
高くて重そうだな、と頭の中でソロバンを弾く音を立てる。
「あの人。ふうん」
何の用?と気軽に問う。口ぶりとは裏腹に報復を警戒していた。
目の前の鎧が寄るようなら、すぐにでも再びクラアナの暗闇に飛び込むような、そんな姿勢を見せている。
in:クラアナ付近
シンプルな物言いをするのであれば、子供はあなたの事を覚えていなかった。
流石に追いかけてきた方は覚えているが。
興味が極端な類なんだろう。首を傾げて自分の事だとは思っていない顔。
新しく手に入ったチップを胸元にしまい込み、肩をすくめる。
in:クラアナ付近
シンプルな物言いをするのであれば、子供はあなたの事を覚えていなかった。
流石に追いかけてきた方は覚えているが。
興味が極端な類なんだろう。首を傾げて自分の事だとは思っていない顔。
新しく手に入ったチップを胸元にしまい込み、肩をすくめる。
in:クラアナ付近
除染が終わり帰ってきた。
立ち往生しかけで猫が死ぬところだったが。
死ぬ猫はまあ気にした様子もない。
シザイを換金しつつ、のびのび。
「んははは」
笑い声ばかり。
in:クラアナ付近
「おっと」
暗闇の中、猫のような子供は強い汚染の気配を感じて立ち止まった。
いつもの行軍の道半ば程度なのだが、これ以上進むと体の方が持たない理解。
「……夕方まで待機だなこれは」
なんて、あくび1つ。
適当な所に腰掛けた。不思議な程に落ち着いている。
暗闇をかき混ぜるようにつま先で宙を蹴り、小さな鼻歌が流れだしていた。
in:クラアナ内部
「ま、いいか」
でも子供はゴリゴリに単純であったので。
多分次も下を覗きに行くのです。クラアナを覗くみたいな、物見遊山。
in:クラアナ付近
血の着いたナイフを握りしめ、子供はアナ付近まで逃げ延びた。
追っては来ないか。ならいいか。
変なのに目をつけられちゃったな……。なんて、思い返しつつ。
見咎められる前に血を拭って一息。
in:クラアナ付近
では多分。
痛い目を見るでしょうね。二兎追うものはなんとやら。
子供以外に引き取ったなら尚更。
「────あは」
捕まるくらいなら、という意思でしょうし。
大人気なく追うあなたへの苦笑いでしょうし。
鬼ごっこ。スリル。それらを天秤にかけて、しつこい大人を振り切ることに意識しました。
躊躇いなく子供はあなたの手を切りつけました。
だってお仕置とかされるの、面倒じゃないですか。
今日は子供は、そんな気分じゃなかったのです。
捕まれないように隠し持ってた小型ナイフ。指何本飛ぶのかしら。
子供は逃げます。
in:ブラックボード
べえっと舌を出した。
物好き!
あなたが何故追いかけてきたのか、ということに関して真意はともあれ、エンドボードの息をしている乞食をからかっていたことを見咎めてだろうと推測しています。
最悪な絵面ではありますが、ここはブラックボード。
大人が子供を追い回しても警察やキカイ様方が来る訳でもありません。
「バイバーイ」
あと一歩、の所でしょうか。
子供は上層に逃げていきます。
あなたは優れた探索者であったとして、小柄な身を駆使した逃走経路選びが幸をそうした……のかも。
捕まる気はないのです。
そも、追われる事すら想定外ですから。
首根っこ、手を伸ばしてみますか?
in:ブラックボード
稼働PC
本名:八咫姑獲鳥
姑獲鳥とは。
産婦が死んで化したといわれる幽霊。また、想像上の怪鳥。
夜間飛来して幼児に危害を加えることもあれば、死んだ子を抱いて人前に現れ、その子を受け取って抱き続ける事が出来ると特殊な能力を授かる事があるともいう。
とあるパラレルな日本のお伽話では、この姑獲鳥には更に上位の存在がいるとされる。
それが八咫姑獲鳥だ。
八咫姑獲鳥は、元は仙女であったという。
その仙女は欲深く、美しいものが何よりも好きで、その力を振るって様々な美しいものを収集していた。
しかし、ある日とうとうその欲深さから大きな罪を犯してしまい、その行いが神仙の目に触れて怒りを買ってしまった。
「お前は何よりも美しいものを見失っている」
神仙は彼女を醜い鳥へと変貌させ、真に美しいものを探させるべく、下界へと降ろした。
八咫姑獲鳥は、その醜悪な翼を羽ばたかせ今にいたるまでその罪の償いとして、真に美しい物を今もなお愚かな目で探し回っている。
※このキャラクターは突然暴力行為に手を染めることがあります。
好戦的な嫌いがありますので、苦手な方はそっと回避していただければ
八咫姑獲鳥とは
八咫姑獲鳥とは。
九龍華点と名を変ふる前、関東世界に流布せる物の一種なり。
こはき力を持ちし仙女が、我欲ゆゑに妊婦を殺しし咎問はれ天罰受け、怪鳥のさまになりしものとさる。
鬼神の一種にもありとされ、よく人の命や財を奪ふさる。夜間に飛行し人を害する怪鳥に、鳴く声は艶めかしき女のごとし。衣類を脱ぐと鳥に化け、衣類を切るとをんなのさまになるといふ。
他人の財を奪ひておのれのものにする習性があり、夜半に扉を開けたるといづららともなく表れ強奪ししくといふ。奪はれぬために、一部集落には扉に切りし髪束をつるし、代はりに貢物にすることに八咫姑獲鳥除けのまじなひとせり。
八咫姑獲鳥はその咎より、子のなき女に子を授くるが償ひとされおり、度々子に恵まれぬ女のがり表れ卵を置きゆくといふ。
その卵を温めば女に覚えしわらはが、食はば異能が、割らば財が手に入るとされたりき。
××年にこれに関する書籍は禁書扱いされており、現在保管されている3冊以外の書物は焚書処分されている。
八子の言葉
壱「あなたを愛しています、■■」
弐「■■さんって、呼んでもいい?」
参「そばにいて、離れないで、私だけ見ていて」
肆「■■!あなたこそ僕の神様だ!」
伍「閉じ込めて羽をもいだら、俺だけのになってくれるか」
陸「■■、■■、すき」
漆「家族になりたいの」
捌「君だけが、私の全て」
このPCは全てのロールを許容する。
トカゲ
怪しい薬の売人。
両親はおらず、祖母に育てられ、今は亡き彼女の遺した薬局を継いでいた。
飄々としているがどことなく胡散臭さが漂い、本人も意図して他人に勘違いさせるような事を言うのを好む。
明るく振る舞うが、どこまでが本当で嘘なのかは謎。
影別の宴から帰還し、何故かこの世界に現れた。
このPCは恋仲になる事以外のロールを許容する。
休眠PC
ベル・サード
ベルという名前を自分のものだと勘違いした現地の孤児。
研究区画の作った洗脳チップにより『ガストン』という探索者の妹分と自身を認識しており、彼を取り戻すために反キを殺す極右思想へと偏った。
過激な行動とは裏腹に愛嬌のある性格と甘え上手な面があり、特に年上が大好き。
■ファースト
本名:クララ
死因:分解による失血死
■セカンド
本名:ベルナデット
死因:自爆による焼死
現状:死を免れたものの犬化してしまっている。すに
■サード
本名:ヴェロニカ
年齢:18
現在:調整中
このPCは致命傷以外のロールを許容する。