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No.44 凛
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age:18
sex:女性
height:155cm
weight:女子に失礼だよ
Trend:理由があれば
Favorite:お菓子とか甘い奴
Hate:知らないよ
Comment
「ずっと待ってるよ、トウトシ。」
【Battle_Log】
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「何の変哲もない田舎生まれのヤマネコ系亜人だ!
 リンって呼んでほしいね。
 遊びかなっと思ったらいつの間にかここに居たんだ、夢にしては匂いがいっぱいするんだよ。」

「ま、程々によろしく!」


 手と足、尾が毛皮で覆われた女子。俺っていうけど女子。
 特に何の苦労もしていない、学校も普通にこなす学生。

 甘いものと肉が好き。イノシシ肉はうまいよ!

 もふもふ勝手に触ると怒られるので注意だ。






PLより スカ以外フリー。ログ公開も良識の範囲内でフリー。
 仲良くしたってください。

関わった人のメモNo.95 トウトシ
→俺の初恋であり、俺の名を定めてくれた人。
 きっとこの恋は叶わないけど、この気持ちを持てたことが幸せだよ。
No.61 なんか探偵っぽい人
→神隠し捜査で来たっていうやつ。ツッコミ疲れしない?大丈夫?
No.114 ルー
→この島お初の友達。狐かと思ったら狼だった、失礼したね!
No.11 ダニー
→鴉の鳥人、やはり賢いお方らしい。鴉ってどこでも賢いんだねぇ。
No.19 藍海
→人間の女性。ダイバーだってね。海まわりあんまり見ないから話聞いてて新鮮だよ。
No.48 ヒルフェ
→いつの間にか男になって、愛する人を見つけたようだ。どうかお幸せに。
No.186 仕事着っぽい子
→名前も知らないけど、独特の雰囲気を持っている奴。取れてる尻尾をしばかれた。
No.73 瀧田
→同じ異能だ!!!!!手足ポロポロ組。
No.4 アヤ
→同じ異能!角とか尻尾とかよく取れてる。

















『普通すぎる』ということは「俺、モブなんだよね。」

「何の不自由も無くて、何の苦しみも知らなくて」
「恵まれて、周りには大切にされてきて」

「同時に、突飛な能力は全く無い」
「得意なことも不得意なこともなくて」
「誰かよりずっと頭が良いなんて事もない」

「『普通すぎる』んだよ、俺は」

「オオヤマネコの学名って知ってる?」

「Lynxって書いて、リンクス」
「……気づいちゃった?俺の名前ってリンクスなんだよ」

「いや、厳密には名前が無いんだよ、モブだから」
「モブだから、普通すぎるから、ちゃんとした名前がないの」

「ヤマネコだってずっと言ってるでしょ?」
「俺はLynxだって言ってる。だって名乗れるものそれしかないもん」

「『普通すぎる』のは、皆が思うよりずっと████よ。」


モブから脇役に。
「名前の無かった俺は、凛と定められた。」

「俺自身に意味を与えられてしまった。
 生きる意味を見出だせない俺に、意味そのものが付与された。」

「こんな幸せなこと、全く知らなかった。
 俺だけのものがあるのがこんな嬉しいなんて知らなかった。」

「本の世界で何の意味もないモブの俺から、
 凛という名を持つヤマネコになれたんだ。」

「ありがとう、トウトシ。
 俺は誰かに記憶されなければ何もかも忘れる弱い生き物なのに
 忘れないでくれるって、全部記録して俺の事探してくれるって」

「ああ、本当に幸せだ。
 俺の初恋が、貴方でよかった。」



 本の世界に生きる者、物語の化物。
 与えられた名によって生まれ変わる程、
 文字や言葉そのものに強く影響を受ける者たち。
 記憶されることで個を維持し、生き永らえる生命。

 主人公でない、モブの彼女は誰にも記憶されなかった。
 しかし名を得、人々に生かされる彼女はモブではなくなった。

 脇役。
 誰かを引き立て、一番には愛されない。
 しかし、必ず誰かの記憶に残る大事な存在。
 
「キミにしか認識できない本があったら、俺を探してみてね。」

 今はお別れだ。
 でも、大丈夫。また会えるよ。
 本の頁を捲れば、何時でも本の世界はあなたを歓迎してくれるから。






夢の終わりと記憶 帰ろう、そう思ったとき。
 花畑が広がる瞬間に、自分の身体が花弁となって崩れていくのがわかった。
 全て綺麗な花で埋め尽くされていく。

 頭も、目の前も全て真っ白になって。

 

 眼が覚めれば、何時もの家。
 寮暮らしで少し散らかった自分の居場所。

 何だか長い夢を見ていた気がするけど、ぼんやりとして思い出せない。

 日付、変わらない。
 目が覚めた時間は何時もの朝。
 ああ、休みの日だっけ。課題しなきゃ。

 荷物を確認して、課題のファイルを取り出して……
 ふと名前が書かれているのを見る。

 "山崎 凛"

 ……あれ?

 『凛ちゃん』

 頭の中で声がした気がする。
 いや、自分を呼んだ誰かの事を思い出した気がする。

 「あ……あっ…………」

 込み上げてくる熱。
 ぽろぽろとファイルに滴る雫。

 がさついた、大きな手が撫でてくれた感触。
 生きる意味を真っ直ぐ語ってくれたときの表情。
 死ぬ人をみて苦しむ姿。

 全部、全部思い出した。

 なんで泣いているんだろう。
 ああ、嬉しいんだ。
 思い出せたことが。

 今、あの人の事を覚えられていることは、
 あの人が自分を覚えていてくれている証拠だった。

 大丈夫、恋は実らずとも。
 自分を覚えてくれるだけで、また会えるかもと思うだけで幸せだ。
 
 ああ、何を話そう。
 自分の事を見つけてくれたら、また会えたら、何から聞けばいいかな。
 ちゃんとした名前を持てたことから?

 一から全部話そっか。
 楽しいことも寂しいことも全部。

 今からでも、楽しみだ。