差原 指子(サシハラ ユビコ)。華の女子高生なのだが、家出中。
昔から、「つい人を指差してしまう」という癖が悪く出てしまい、
きつめの性格だと敬遠されてきたせいで、友達を作るのが苦手だった。
それが祟って、上手な人付き合いの仕方を今もわかってない。
したいと思ったことが無難かどうか、教えてくれる気のいい友人もいなかったので、
髪を染めたりした結果元居た学校ではヤンキーみたいに扱われる。
余計クラスからは浮くし、どうしたらいいか親も教えてくれなかった。無関心一辺倒だ。
なんか腹が立ったので、最近は家には帰っていなかった。
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願いが叶うということで、ここへはやってきた。何となくやる気はあるが、
別に世界の全てに嫌気がさしてるというわけでもないので、
本気度は自分でも曖昧にしている。あまり具体的に問題を考えたくないのだ。
でも、サバイバルは結構いいかもしれないなと思っている。
結局、最終的にモノを言うのは自活力なのだ。
自分一人で生き抜けるのなら、誰が文句を言おうと関係ないはずだ。たぶん
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懐に、ハリセンを隠し持っている。なんで?
CH:finger-check で記録をつけているようだ。
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皆が嫌いだった。誰も教えてくれない。誰も知ってくれない。誰も聞いてくれない。
でも、皆が皆サイアクなわけじゃないことを、知らされてしまった。
赦される愛を、知ってしまった。広がっていくものを、感じてしまった。
知らずに孤独を最良の友としておけばよかったのに。
もう、孤独だけではいられない。なんて、幸せな新しい苦悩なんだろう。
ぜんぶあいつのせい。こんなにウチを弱くして。ああ、ひどいやっちゃ。
お前だけやったんや。ウチを、最初にあんなに赦してくれたんは。
ウチの負けや。こんなに嬉しい負けはない。へへ……